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「歌舞伎町に緊張しなくなった」紅しょうが、お酒片手に東京を遊ぶ|吉本芸人×歌舞伎町 Vol.8

歌舞伎町

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アミューズメント お笑い ゲームセンター バー 吉本芸人×歌舞伎町 東急歌舞伎町タワー
DATE : 2023.10.02
吉本興業の多くの芸人たちにとって、「ルミネtheよしもと」からほど近い歌舞伎町は馴染み深い街だ。そんな街で、ゆかりのお店や気になるスポットをめぐっていく連載第8回。
今回登場いただくのは、『女芸人No.1決定戦 THE W』で過去4回決勝に進出し、2020年には準優勝を果たした女性コンビ・紅しょうが。インパクト抜群の熊元プロレスさんと艶っぽさを振りまく稲田美紀さんの2人は、これまで大阪を拠点に活躍してきた。そして今年4月、ロングコートダディやニッポンの社長ら5組の芸人とともに上京。今回は、それぞれ「お酒好き」という2人と東急歌舞伎町タワーのラウンジやバーをめぐりながら、東京生活にまつわる心境を聞いた。

紅しょうがの2人が最初に訪れたのは、東急歌舞伎町タワー3階のアミューズメントコンプレックス「namco TOKYO」内にあるミュージック&プレイラウンジ『ASOBINOTES』だ。クレーンゲームやカプセルトイなどが所狭しと並ぶ「アミューズメントエリア」を抜けた先にあるエリアで、バーカウンターではビールやサワー、オリジナルカクテルが供されている。さらに多種多様なしゃれたボトルのRTD(レディ・トゥ・ドリンク)、ご当地缶詰やパフェといったフードまでが楽しめる。

店内の壁面スクリーンでは、おなじみのパックマンや『太鼓の達人』に登場するDJフア、『ASOBINOTES』オリジナルキャラクターの「DEN-CHAN」といったAIDJがDJパフォーマンスで人々をブチ上げている。AIDJがEDMで煽るさまを見て「すげー!」と声を上げる2人。DJに合わせて稲田さんが手を振れば、熊元さんはハンズクラップから勢い余って椅子にぶつかってしまう。

©Bandai Namco Entertainment Inc.

高揚した気分のまま、カラフルに並ぶビンや缶のアルコール飲料を物色する2人。熊元さんは、普段は飲まないというショットタイプにも興味を示し「クライナーファイグリング」や「スマショット」を手にとって見ていた。個性的なラベルの可愛さに惹かれて、冒険心が掻き立てられているよう。

最終的に、「ご当地ビールが好き」という稲田さんはクラフトビールの「ビックウェーブゴールデンエール」、熊元さんはパステルカラーが映えるカクテル「NEO Premium Cocktail」をチョイスした。

選んだお酒を片手に乾杯。窓越しに新宿・歌舞伎町の風景を眺めながら、会話が弾む。

熊元プロレスさん(以下、熊元):ここは新宿エリア最大級(※バンダイナムコアミューズメント調べ)の巨大クレーンゲームがあるらしいですね。東京の中心で一番なら、もう日本で一番でしょう!」

稲田美紀さん(以下、稲田):私、あんまりゲーセンは行かないんですけど、最先端のゲームからワニワニパニックとかレトロなのもあってすごい遊びやすいですね。こんなふうにDJエリアもありますし。

熊元:友達とでもデートでも来れそう。私、デートでゲーセン行くのむっちゃ好きなんですよ。エアホッケーとか『太鼓の達人』で勝負して、負けたほうがご飯おごるとかそういうのが楽しくて。

稲田:それ、結構やってる感じで言ってるけど、1回しかやってへんやんな

熊元:2回してます!!

『ASOBINOTES』を堪能し、フロアを後に。熊元さんは去り際、DJプレイを続けるパックマンへ酒瓶を掲げていた。

エレベーターで17階まで上がると、ギラギラネオンから一転、カジュアルモダンな印象のダイニングバー『JAM17 DINING & BAR』に到着。高揚感あふれるバーや開放的なテラス、レセプションパーティも行えるパーティスペースを有する大人の社交場だ。(入り口のメニューをしっかりと見た上で)颯爽と入っていく2人。

エレベーターホールから店内までの通路は、かつてこの地にあった新宿ミラノボウルにちなんでボウリングのレーンを模している。

稲田:えらいラグジュアリーな感じだけど、気取ってない値段だった

熊元:ちょっと贅沢ではあるけど、そんなとんでもない値段ではないな。

『JAM17 BAR』では、オリジナルのカクテルを楽しめる。カウンターに座った2人は、バースペース吹き抜けから吊り下げられた西野達のアート『新宿』を興味深そうに見上げていた。『新宿』は、新宿の飲食店等で実際に使われていた家具や日常品などを組み合わせたインスタレーション作品だ。

天井から吊り下がっているのが『新宿』。

今回用意してもらったオリジナルカクテルは、『歌舞伎町ジンソーダ』と『縁 -ENISHI-』。『歌舞伎町ジンソーダ』は、東急歌舞伎町タワー開業を記念して作られたクラフトジン「Ne10」をソーダ割で仕上げた歌舞伎町のオリジナルドリンクだ。「Ne10」には、江戸時代の内藤新宿で栽培されていた伝統野菜「内藤とうがらし」が使われている。もうひとつの『縁 -ENISHI-』は、山崎蒸留所の樽で熟成された梅酒をベースに、白桃とウイスキー「響」と国産の材料だけを使用している。どちらも海外のお客さまからのリピートも多いという。

バーテンダーの説明に耳を傾ける
『縁 -ENISHI-』
『歌舞伎町ジンソーダ』

「飲みやすい!」「爽やかでおいしい!」と、人気のカクテルに舌鼓を打つ。

稲田:この高さだと夜もまた良い景色なんでしょうね。大阪でも難波や北新地のホテルラウンジでお酒を飲むことはあるんですけど、ここまで高い場所は行ったことないかも。

熊元:私は基本、こんなところで飲むことないので……。このバーにオーバオール着て入ったの、私が初めてじゃないですか?

稲田:我々は(ハイヒール)モモコ姉さんから『いつでもいろんなところに行けるような服装でいなさい』って言われているんですよ。だから、私はいつもその教えに従った格好でいます。

熊元:私も絶対一回は言っていただいたと思うんやけど……。でもここはすごく堅苦しいわけじゃなくて、汚い格好でなければ入れそうな雰囲気なのはありがたいですね。(高級感のある)革のオーバーオールとかがあればいいんですけど。

自転車で歌舞伎町に来られる優越感

『JAM17 BAR』で優雅な一時を過ごした2人に、あらためて歌舞伎町の印象を聞いてみた。

稲田:まだ大阪に住んでいた頃、ライブで東京に来たときに熊元さんと天才ピアニストの2人を誘って、歌舞伎町の朝ホストに行ったことあるんです。でもそのときはホスト全員に無視されました。まあ、お客さんっぽくなさそうな雰囲気ではあったんでしょうけど……。そういうのもあって、歌舞伎町は緊張する街でした。

 でも今は、昼間もこうやって楽しめる場所があって、怖い場所じゃないんやなってわかってきました。私が小学生の頃に『(大阪の)アメ村ってちょっと怖いんちゃう?』って思ってた感覚なのかも。行ってみたら全然悪い街ちゃうかった、みたいな。

熊元:このタワーは一度だけ2階の歌舞伎横丁をのぞいてみて、海外の方向けなんかなと思ってました。ほんまに夜の街のイメージやったんですけど、昼間も人が来られるような観光スポットにしてるのはすごいなと思います。

 私、歌舞伎町に自転車で来られる距離に住んでるんですよ。だから駐輪場の場所とかも大体把握してます。自転車で来てると、周りの人も『この街にずっとおる人なんだ』って思いますよね。歌舞伎町とか渋谷とか、これまでテレビやドラマで見てた場所がこんなに近くにある。今はそれを楽しんでる時期です。

稲田:住んでるとこ特定されへん? めっちゃ家の場所教えたい人みたいになってるけど……(笑)。歌舞伎町はやっぱりホストクラブとかキャバクラとか、現役の若い人が強い街だと思います。自分はラウンジや昔ながらのスナックが好きなんですけど、歌舞伎町でふらっと入れるスナックはなかなか見つからないですね。

熊元:確かに若いなぁ。ホストクラブだけじゃなくて、いろんなジャンルのコンカフェ(コンセプトカフェ)も今増えてますもんね。結構調べたんですけど、宇宙船とか執事とかコンセプトがいろいろあって、何をしてくれるんかなぁ? って。

 熊元さんはかねてから、ホストクラブに通っていることをテレビや舞台で公言している。

熊元:一回、テレビのロケで歌舞伎町のホストクラブに行かせてもらったんです。そのときにホストの人に呼び方を聞かれたんで、呼ばれ慣れてる『熊ちゃん』って答えて。でも、次にプライベートで同じ店に行ったら、真っ先に『ほんまはなんて呼んだらいいの?』って聞かれたんですよ! それで『いや、ほんまとかはないけど……ちなみに下の名前は侑里恵』って(笑)。そこからは下の名前で呼んでくれるようになったんです。そういうところがちゃんとわかってるのはすごいですよね。プロ意識を感じました。よくイメージされるような、女の子にお金を使わせて……みたいな感じじゃないですし。

稲田:いや、お金ですよ。

熊元:それはそうなんやけど、でもな?……って言えば言うほど私がだまされてるやつみたいになるんで、これ以上は言いません!

 すっかり東京ライフを楽しんでいるようだ。今後、東京でやってみたいことをたずねると、かねて「俳優と結婚する」を目標として掲げる稲田さんが答える。

稲田:実は2年くらい前にダイビングの免許をとったんです。東京に来てから、俳優さんは結構ダイビングをやってるって噂を聞いたので、海で俳優と出会いたいですね。そうじゃなくても東京近郊で行ったことないとこ潜ってみたいし、ダイビングが何かにつながったらいいな。

熊元:私は『オールスター感謝祭』とか、いろんなジャンルの人が集合してる番組に出たいです。ドラマチーム対抗で、1人だけ芸人枠として振り分けられるポジションで。ただ、そのポジションになるにはやっぱり知名度がいるので、そうなるとネタやって賞レースで勝つのが先なのかなって思ってます。

あと、知名度が上がったらいろんな種類の仕事が入ってくると思うので、好きなものは好きと今から言っておこうって決めてます。なので私、全部のファストフード、めっちゃ好きです! 仕事が欲しいから『◯◯が好き』って言っておくとかじゃなくて、本当に全部好きです!!

稲田:まだCMとか何も決まってないのに、もうそんな気を使って生きてるんや(笑)

最後に、芸人としての今後の目標を教えてもらった。

稲田:東京に来てから全部の賞レース2回戦で負けたとかなったら、むちゃくちゃ恥ずかしいんで、それだけはほんまないようにちゃんとしていこうと思ってます。うちのお父さんやお母さんは私の成績に『興味ない』っていうんですけど、多分周りの人が結構言ってくると思うんですよね。だから、しっかりと頑張らないとなって。

熊元:今、好きなものを食べて好きなことできて、仕事自体も楽しくて、こんな仕事ほかにないです。東京でも大阪でももっといろんな仕事ができるようになりたい。だから、これをずっと続けるために、ひとつ賞レースの結果が欲しいとは思ってます。賞レースでしか味わえないワクワク感もあるので、一回は1位を取りたいですね。

【公演情報】

たこやきウーマン~借りた諭吉と海物語~

11/4(土) 21:00開演

https://onl.sc/X7fNKWc

紅しょうが

熊元プロレス(くまもと・ぷろれす/1990年11月30日生まれ、兵庫県出身)と稲田美紀(いなだ・みき/1989年1月30日生まれ、大阪府出身)のコンビ。2014年結成

YouTube「紅しょうがのバンザイちゃんねる」

 

熊元プロレス XInstagram

稲田美紀 XInstagram

ASOBINOTES(namco TOKYO)

住所:東京都新宿区歌舞伎町1丁目29−1 東急歌舞伎町タワー3階

営業時間:11:00〜25:00

 

JAM17 DINING & BAR

住所:東京都新宿区歌舞伎町1丁目29−1 東急歌舞伎町タワー17階

営業時間:11:30〜14:00(ランチ)、14:00〜17:00(ティータイム)、17:00〜22:00(ディナー)

※バーエリアは17:00~26:00(L.E.25:00)

Photo:映美

Text:須賀原みち

Edit:斎藤岬

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