新・歌舞伎町ガイド

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まるでアトラクション!歌舞伎町の“顔”「TOHOシネマズ新宿」は映画のワンダーランド

歌舞伎町

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映画 映画館
DATE : 2024.07.02
10ヶ所以上もの映画館があるエンタメシティ・新宿。その中でも随一の規模を誇るシネコン「TOHOシネマズ新宿」は、単に上映作品数が多いというだけではない。映画界の雄ともいえるTOHOシネマズではどんな鑑賞体験ができるのだろうか?

[連載:行きたくなる理由がある、新宿の映画館]

せっかく映画を楽しむなら、作品の世界観により浸ることができる空間へ行きたい。ここ新宿は、歌舞伎町、新宿3丁目の徒歩圏内に10館もの映画館(2023年4月オープンの109シネマズプレミアム新宿含む)が並ぶ映画の街。「目的の映画を観て帰る」だけではない愉楽なひとときを求めて──、個性が光る映画館の魅力を探っていく。

これまでの記事はこちら

[第1回]ミニシアターからシネコンまで、行きたくなる理由がある。新宿おすすめ映画館ガイド

[第2回]映画好きが訪れたくなる仕掛けが随所に。「新宿武蔵野館」と「新宿シネマカリテ」を支える映画愛

[第3回]“好き”という思いを共有できる「シネマート新宿」ならではの映画体験

[第4回]映画監督が表現したい“本物の音”に応える「テアトル新宿」のこだわり

[第5回]昭和から続く、いつでも“新たな発見”と出合える映画館「K’s cinema」

歌舞伎町の中心地「ゴジラのいるところ」

新宿駅方面から歌舞伎町へと向かう人々の多くが通る「ゴジラロード」。その名の通り、ビルの屋上にゴジラヘッドがあることで近年では訪日観光客にも人気のスポットとなっている。東宝のシンボルでもあるゴジラの誕生60周年を記念して造られた実物大のゴジラヘッドがあるのは「新宿東宝ビル」。その3階には、新宿一のスクリーン数を誇る大型シネコン「TOHOシネマズ新宿」がある。もはや歌舞伎町の顔ともなっているその場所は、「映画はエンタメ」であることを強く実感させてくれる、まるでアトラクションのような映画館なのだ。実際にどんな場所なのか、改めてその魅力に迫ろう。

歌舞伎町の入り口であり、観光の顔にもなる「東宝ビル」

ゴジラロードで記念撮影をする観光客の姿は多い。「ゴジラマイナスワン」のアカデミー賞受賞の追い風もあってか、最近では特に訪日観光客の割合がかなり多いのだという。
実物大のゴジラヘッドは遠くから見てもインパクト大。設置されている新宿東宝ビルの3階にはTOHOシネマズが入っており、ここを目指し多くの人が吸い込まれていくのだ。
多くの人が楽しそうに写真撮影に興じる姿は、見ているこちらまで楽しくなってしまう。映画館に向かう道すがらの歌舞伎町は、それ自体もエンタメなのだ。

アニメからライブビューイングまで、幅広い話題作品がずらり

館内に足を踏み入れるとそこには広くて天井の高いロビーがあり、映画鑑賞をしに来た人々が開場を待っている。そのポジティブなエネルギーとざわざわ感にワクワクするのは映画館特有の空気だろう。TOHOシネマズ新宿は12ものスクリーンがあるため、上映作品は幅が広い。東宝作品にとどまらず、話題のアニメ作品から、ハリウッド超大作、アーティストのライブビューイング作品まで多ジャンルに渡っている。そのため来ている客層も友人同士で来ている制服姿の学生や年配の方、外国人など年齢層も性別も実にさまざまで、いかにも新宿らしい。

それぞれが開場を待ちながら思い思いの時を過ごしているが、ロビー内には映画作品グッズを販売している「THE SHOP」のみならず、長時間並ぶこともなくポップコーンやドリンクを購入できる大きなコンセッションもあり、開場までの待ち時間も楽しい。
TOHOシネマズでは、物販コーナーにも力を入れており、現在上映されている作品に関連したグッズをはじめ、「TOHOシネマズ新宿」の顔ともいえるゴジラグッズも多く販売されている。

また、近年では上映作品コラボのポップコーンケースやコラボメニューなども増えてきており、それらをゲットするのも大型シネコンで人気作品の世界を楽しむ一助になるといえるだろう。

※数量・期間限定での販売なので販売終了の可能性あり

MX4D、DOLBY ATOMS。身体で楽しめる特別シアターを選べる

TOHOシネマズ新宿での映画鑑賞に際し、特筆すべきはシネコンならではの「特別シアター」の存在だ。
12.1chの次世代サウンドシステムに対応した4K レーザー投影システム、アトラクション型4DシアターMediaMation MX4D、TOHOシネマズオリジナル規格の巨大スクリーンTCX(TOHO CINEMAS EXTRA LARGE SCREEN)による迫力の映像、ドルビーアトモスの臨場感ある音響など、最新の設備が備わったシアターが用意されている。
特に映画のシーンに合わせて、地響き、水しぶき、風、香りといった11種類の特殊効果が連動する「MX4D」はハリウッド超大作などとの相性もよく、人気なのだとか。

「派手なアクションや爆発などのシーンが想定される作品はMX4Dで」「音楽・音響が素晴らしいと前評判の作品はドルビーアトモスで」など、対象作品であれば、相性の良さそうなシアターを選ぶことができるのは、シアター数が多く設備も最先端のシネコンならではの醍醐味。MX4D体験のためにロッカーに荷物を預けたり、IMAX鑑賞のために3Dグラスを装着するなど、まるでアトラクションのようにワクワクする。
ただ映像作品を鑑賞するだけでなく、その作品の世界を身体ごと体験することによって、作品世界への没入を増幅させてくれるのだ。配信での作品鑑賞では決して敵わない、映画館ならではの体験はまさに特別なものになるに違いない。技術の進化とともに体験がアップグレードされるので、定期的に行って「最先端」を楽しみたい。

意外と知られていない?映画談義のタネ

TOHOシネマズでは上映の10分ほど前になると開場し、スクリーンのあるゾーンへ入ることができる。そのため、多くの人が上映作品のスクリーンへ直行し、終映後は真っ直ぐ外へ出る人が多いかもしれない。実は5階部にあたるフロアには、多くの著名なスターのサインが見られるギャラリーが設置してあるのだ。
スティーヴン・スピルバーグ監督やギレルモ・デル・トロ監督などのハリウッドの世界的監督から、トム・クルーズやアダム・ドライバーなどのスター、国内外問わず、舞台挨拶で訪れた俳優や声優のサインがずらりと並んでいる。

上映後に立ち寄って、「この作品は観たことがある」「この監督の作品が好き」など、映画談義のタネにするのもまた、楽しみ方のひとつだ。

映画をエンタメとして存分に楽しめる場所

好みの作品に合わせて鑑賞方法が選べる。待ち時間も楽しい。お供も充実しており、終映後のお楽しみまで用意されている……となれば、これはもう「テーマパークのアトラクション」のようだ。VOD配信サービスが充実し、映画は家で見られるという時代になったからこそ、ここに来ないと体験できない映画鑑賞は特別なもの。ぜひ歌舞伎町に足を運んでこのエンタメを心から楽しみたい。

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