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【最新】新宿で味わいたいガチ(マジ)中華の店10選|本場の料理を満喫

大久保 新宿3丁目 歌舞伎町 西新宿

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エスニック ラーメン レストラン 中華 居酒屋
DATE : 2024.07.12
新宿でガチ中華を満喫できる店を10軒紹介。本場の火鍋やマニアックな上海料理、「マツコの知らない世界」でも紹介された中国伝統の料理を味わえる店まで幅広く解説する。それぞれの店が、日本人向けにアレンジされていない、本場の味を堪能できる本格中華店なので、ぜひ訪れてほしい。

日本人の舌に合わせてアレンジされていない、本場の味を再現したガチ中華を味わえる店が新宿にも増えている。

「中華料理店はたくさんあるけど、できるだけ本場の味を堪能したい」
「現地で食べているような気分にさせてほしい」

上記のような人のために、新宿でガチ中華を満喫できる店を10軒紹介しよう。本場の火鍋や香辛料が効いた麻辣(マーラー)テイストの激辛グルメ、中国伝統の麺料理など食欲を掻き立てる店ばかりだ。読み終わる頃には、ガチ中華を求めて家を飛び出したくなるだろう。

新宿でガチの中華料理を満喫できる店10選

多国籍なグルメを楽しめる街、新宿。もちろん本格的な中華料理を味わえる店も豊富だ。本場さながらの雰囲気のある店で食べられるため、中国旅行気分を味わえる。

中国は、地域ごとに北京・上海・広東・四川の4つとさらに細分化した四川、湖南、広東、福建、江蘇、浙江、安徽、山東の8つに分けられるほど多彩な食文化を持っている。気軽にランチで立ち寄れる店から、現地で親しまれているものの日本では珍しい料理を提供している店まで余すことなく紹介しよう。

①レトロポップな巨大空間で重慶式の牛脂火鍋を|天府火鍋巷子

新宿アルタ裏エリアの地下に2024年2月、摩訶不思議で巨大な火鍋専門店がオープンした。世界に20店以上展開されているこの店の名は「天府火鍋巷子(テンフヒナベシャンズ)」。中国の若者を中心に支持される最新カルチャームーブメント「国潮(グオチャオ)」を表現したレトロポップな空間が地下3フロアでテーマパークのような世界観を演出している。

料理も実に本格的で、名物の火鍋は発祥地といわれる重慶式のスタイルだ。特に牛脂を「老鹰茶(ラオインチャ)」で割ったスープは、本場の味を追求して牛脂の輸入を実現。日本では胃もたれしないように植物油を使う店舗が多い中、同店では現地と同様の味を再現しているというわけだ。

具材も肉、魚、野菜、キノコ類と充実し、肉は店内で薄くカットするという新鮮さ。また、タレはソースバーが300円で利用でき、自由自在に好みの味を楽しめる。火鍋とのペアリングドリンクを選ぶなら、ザクロティーとレモンティーがおすすめだ。

スープも具材も種類が豊富で、ボリューム満点。鍋の器や箸のサイズも日本よりケタ違いに大きく、店内の意匠も相まって非日常感溢れるひとときを体験できるはず。数種ある鍋のスープは辛さを選べるものの、刺激的な味が多め。だからこそ激辛好きな人は、ぜひトライしてほしい。

②フードコートで気軽にガチな味を嗜む|友誼食府 新大久保店

池袋や立川で展開されている話題のガチ中華フードコート「友誼食府(ユウギショクフ)」が2023年の12月に新大久保にも誕生。ここは土地柄、韓国料理店も同じ建物内に同居していて、フードコート内で多国籍な味を楽しめるのも特徴だ。

フードコート内にあるガチ中華店の名は、「香辣妹子(シャンラーメイズ)」。池袋にある友誼食府でも人気が高い、香辣妹子の系列店にあたる。池袋の店舗は四川料理が中心だが、ここでは西安と台湾を加えた3地域の料理を味わえる。

麻辣ソーセージ
肉夹馍

四川なら、腸に詰める調理から自家製で仕上げたシビ辛の麻辣ソーセージ。西安なら肉夹馍(ロージャーモー)という角切り角煮入りの中華バーガーが人気となっている。そして台湾は、甘じょっぱい味付けの台湾腸詰がおすすめだ。

特にここは、店長の郷土食である四川料理が自慢。なかでもピリ辛に味付けされた、四川粉蒸肉(豚バラ肉の米粉蒸し)や粉蒸排骨(豚の蒸しスペアリブ)は見逃せない。なお、香辣妹子は不定休かつ営業時間も不定だが、デリバリーアプリを見て受付をしているのかどうかで営業中か知ることができる。もちろん、フラッと訪れてみてもいいだろう。

③麺もスープも個性的なガチ中華ラーメン|百味麺館

2024年の3月開業。新宿通りと靖国通りに挟まれた、新宿アルタ裏周辺エリアの雑居ビル3階にある、隠れ家チックな中国ラーメン店が「百味麺館(ヒャクミメンカン)」だ。約15種類の麺料理をメインに、江蘇や浙江地域(上海周辺)でおなじみの「浇头(ジャオトウ)」と呼ばれる自家製トッピングを合わせて楽しむスタイルが日本では新しい。

同店で使用される麺は日本の中華麺より加水率が低く、中細平打ちのパツッとしたタイプ。それを、清湯(チンタン)ダシに中国醤油を合わせたような甘じょっぱいスープで味わう、確かにガチなおいしさだ。なお、スープは汁なしや、パクチー抜きを選ぶこともできる。

二大看板メニューは、がんものようなふわふわ肉団子が乗る中国ビッグミートボール麺と、唐辛子鶏肉麺。ほとんどの麺料理に目玉焼きが乗るのも特徴だ。

「浇头」は小皿提供なので、そのままつまみとして味わうのもおすすめ。ホルモン、麻婆豆腐、豚肉の高菜炒めなどラインナップも充実している。

なお15時半までは麺類全品、浇头が半額となるほか、全時間帯でつまみと酒を組み合わせたほろよいセットというメニューも。お得に楽しみたいならぜひ活用してほしい。

④日本初上陸の開運火鍋が味わえる|譚鴨血

日本初上陸の本格開運火鍋を堪能できる「譚鴨血(タンヤーシェ)」は、中国本土に約600店舗を展開するほどの人気店。約100年前の四川の料理店をイメージした朱色で彩られた店内には、中国風インテリアと提灯が見受けられる。本場でも人気なだけあって、日本在住の中国人も多く訪れる店だ。

名物メニューは譚鴨血の開運火鍋。本場中国の開運火鍋は、縁起の良い食材を詰め込んだ日本でいうおせちのようなハレの日のご馳走だ。新鮮な肉とホルモン、野菜をスパイスたっぷりの薬膳スープにくぐらせて食べれば汗と箸が止まらないだろう。運ばれてくる鍋には「開鴻運」と書かれた札で封がされている。これから良いことが起きるよう願いが込められた封を、掛け声とともに開けるのが開運の秘訣だ。

火鍋のほかにも、コースから単品料理まで絶品の中華を味わえる。中国本土で人気の火鍋を食べながら願掛けをしてみてはいかがだろうか。

⑤本場の料理人が作る上海・南方料理を堪能 | 再來宴

西新宿に店を構える「再來宴(サイライエン)」は、1999年の創業。店内には、中国ならではの円卓テーブルが並び、まるで本土のレストランで食事をしているような気分に。個室席も完備されているため、宴会や会食などシーンに合わせて利用できる。

提供される料理は、現地出身の料理人が作る上海料理や南方料理。なかでも、特殊な包丁で削った麺が特徴的な山西省発祥の伝統料理「刀削麺」が名物だ。味付けは、麻婆・担々味・牛肉・上海炒めの4種類があり、好みに合わせてお気に入りの一杯を見つけることができる。

また、同店はコースも充実していて、2,750円から予算に合わせて提供。前菜から肉料理、点心までついているため、ガチ中華を存分に堪能できる。飲み放題も追加すれば、さらに箸が止まらなくなるはずだ。

⑥本場の熱々火鍋で芯から温まる|海底撈火鍋

「海底撈火鍋(カイテイロウヒナベ)」は中国本土発祥で全世界に約1,300店舗を展開している有名店だ。本場の絶品火鍋を、高級感溢れる店内で堪能できる。飲食店には珍しくキッズルームやネイルコーナーも完備し、料理を待つ間も心地よく過ごせるサービスが充実している。

店内は、落ち着きのある照明と白で統一されたテーブルが高級感を演出。円卓の個室も完備。デートや少人数の飲み会に利用すれば、非日常感満点の特別な時間を過ごせるはずだ。

火鍋は、一色・二色・四色からスープの種類を選べるため、さまざまな味を楽しめる。具材に決まりはなく、肉や海鮮、野菜などから好きなものを選んで食べられるのも魅力的だ。コースセットも用意されており、火鍋が初めての人でも安心できる。〆には、麺職人が目の前で作るカンフー麺を。火鍋との相性も抜群で、視覚でも楽しめる一品だ。

カンフー麺を伸ばすアクロバティックな技と絶品の火鍋を求めて、ぜひ足を運んでほしい。

⑦マニアックな四川料理にしびれる|撒椒小酒館

都内に複数店舗を展開する四川料理店、「撒椒小酒館(サージャオシャオジウグアン)」も見逃せない一軒であり、新宿エリアでは大久保駅近くに店を構えている。店に入るとネオンサインで装飾された壁と棚に並べられた金色の招き猫に圧倒されるだろう。中国の伝統的な雰囲気ときらびやかなネオンが入り混じった不思議な空間だ。

ガチ中華が食べられる店だけあって、平日の昼時は中国人客も多い。メニューは香辛料がよく効いた四川料理が充実し、唐辛子や花椒(ホアジャオ)などのスパイスをふんだんに使った料理が食欲を掻き立てる。名物は、烤魚(カオユィ)と呼ばれる麻婆スープで煮込んだ魚料理。しびれる辛さの麻婆スープと柔らかい魚の身が絶妙にマッチした癖になる一皿だ。

外観と内観、料理のどれをとってもインパクト抜群だ。日本にいながら、本格派の中華料理を味わえる店を訪れてみてはいかがだろうか。

⑧麺料理発祥地が生み出す奇想天外な美食の数々|山西亭

東新宿駅近くに位置している「山西亭(サンセイテイ)」は、その名のとおり山西省の郷土料理を堪能できる店だ。テーブル席のみの店内は一見オーソドックスな町中華のような雰囲気だが、料理を味わえば、その希少性に気付くはず。ありきたりな雰囲気を良い意味で覆すような未知なるガチ中華を堪能できる隠れた名店だ。

山西省といえば、麺料理発祥の地として有名で、200種類以上の麺料理があるといわれている。中国五大麺の一つである、刀削麺もこの地の発祥で、同店の看板メニューでもある。本場仕込みの熟練の麺職人が作り出す多彩な刀削麺はどれも絶品。モチモチ・ちゅるんとした食感は、満腹でもさらに麺をすすりたくなるようなおいしさだ。

とはいえ、刀削麺はすでに日本でもポピュラーな中華料理。山西亭の真骨頂は、日本ではきわめて珍しい奇想天外な麺料理にある。たとえば、莜麺栲栳栳(ヨウミエンカオラオラオ)は燕麦(エンバク)の粉を練って筒状に成形し蒸したもので、蜂の巣のような見た目が印象的。トマトソースか黒酢ソースにつけて味わえば、食べるほどに旨味が溢れてくる一品だ。ほかにも、猫耳麺やジャガイモ麺の不爛子(ブーランズ)など日本では珍しい麺料理をぜひ堪能してほしい。

⑨上海の味をそのままの調理法で提供|上海小吃

歌舞伎町の裏路地にひっそりと店を構える、本場の味を現地の調理法で味わえる一軒が「上海小吃(シャンハイシャオツー)」だ。店にたどり着くまでに通る道は「本当に現地に来てしまったのか?」と錯覚するほどディープ。入り口にある中華風の人形に迎えられて入店すると、本場感満点のパワフルな接客で迎えられる。店内の黒板に書かれたメニューは中国語でほとんど読めないが、日本人向けのメニュー表もあるので安心してほしい。

上海料理は、蟹や海老、魚などの海鮮が豊富で、酒と醤油を生かした甘く濃厚な味付けで食べるのが特徴。そんな現地の味を存分に堪能できるここでの名物メニューは、葱油蛤蜊だ。蛤(ハマグリ)の甘辛炒めで、プリプリの身とソースの相性が抜群。揚げパンを頼んでソースにつけて食べるのもおすすめだ。

また、カエルや虫類など普通の中華レストランでは扱っていない珍味を味わえるのも上海小吃の特徴。勇気のある人は挑戦してみてはいかがだろうか。

⑩伝統を誇る自慢の蒸し餃子|老辺餃子舘 新宿本店

日本では1986年に開業し、新宿で2店舗を展開。老辺餃子と中国揚州料理が堪能できる老舗中華が老辺餃子舘(ロウベンギョウザカン)だ。現地から輸入した調度品が並ぶ店内には、幻想的な空間が広がっている。金の屏風や貫禄のある円卓は、現地の高級レストランに足を運んだ気分にさせてくれるだろう。

老辺餃子とは、蒸餃子を筆頭に約200年間もの間、餡の製法が門外不出の歴史ある逸品。ここでは、11種類を毎日手作りで仕込み、セイロで出されるモチモチの皮に包まれた蒸餃子はここでしか味わえない。

また蒸餃子以外にも、実は羽付きの焼き餃子も絶品だ。その味は、食べた瞬間に肉汁が溢れ出すほどジューシーな仕上がり。肉のうまみもしっかり感じられ、厚めでもっちりした皮とパリパリの羽とのメリハリが絶妙。一皿に4種類で計12個の餃子を味わえるが、いくらでも食べられてしまうおいしさだ。

中国の本店から料理人を日本へ招くことで実現した秘伝の餃子をぜひ味わいに行ってほしい。

まとめ:新宿でガチの中華料理を味わおう

新宿でガチの中華料理を味わえる店を10軒紹介した。近年、日本人向けにアレンジされていない、本場の味をそのまま再現したガチ中華の店が増えている。もちろん新宿にもそんな本場の味を楽しめるディープな中華レストランが豊富だ。

広大な中国には地域によってさまざまな食文化があり、そんな違いを堪能できるのが中華料理の魅力だといえる。中華料理という括りでも店によってまったく違う味を楽しめるだろう。

今回紹介した店だけでも100種類以上の料理を堪能できるはずだ。お気に入りのガチ中華を求めて新宿を散策してみてはいかがだろうか。

初回投稿日:2023年2月10日
※2024年7月12日に一部内容を更新いたしました

文:一條真広、中山秀明

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