新型コロナウイルスの影響により、しばらく積極的に外出しづらい状況がつづいています。そこで「歌舞伎町レシピ」では、家庭でも簡単にできる人気店のレシピをご紹介。この街きっての職人&シェフが、各店の名物を自宅用にアレンジしてくださいました。
第2回目は大阪出身の初代女将がはじめたお好み焼き店「大阪家」の「お好み焼き」レシピをお届けします。
40年愛されてきた、本場・大阪のお好み焼き
1980(昭和55)年から、ここ歌舞伎町で営むお好み焼き店「大阪家」。大阪出身の初代女将による「秘伝のお好み焼き」をはじめ、もんじゃや鉄板焼きなど、メニューも充実。新宿駅東口から徒歩5分、営業時間は24時間(現在は時間を短縮して営業中)という利便性もあって、幅広いシーンで老若男女に重宝されている場所でもある。
今回教えてもらうのは、初代から伝わる「秘伝の粉」の味を再現するお好み焼きレシピ。「お店で一番人気の『豚玉』(950円)+チーズトッピングのレシピをご案内します。ご自宅で簡単に『大阪家』らしい味を楽しんでいただけるよう考えました」と、代表取締役(二代目)の柴本アリサさんは話す。
「ふわふわの本場・大阪のお好み焼きは、焼き方にもコツがあるんです。ポイントを押さえれば綺麗においしくできますよ」と柴本さん。それではさっそく、教えていただこう。
本格お好み焼きの作りかた!
おさえるべきはこの3ポイント
柴本さんいわく「お店で出されるようなふわふわのお好み焼きを作るなら、この3つが大事。レシピの時間を守ることも重要ですね」とのこと。
1)粉と具材を混ぜるのは、焼きはじめる直前に!
2)火加減は常に弱火〜中弱火で
3)焼きながら生地をフライパンに押し付けない
材料はこちら
1人分(時間約20分)
●粉のベースになる材料
お好み焼きのコナ(市販の物でOK)・・・50g
水・・・70cc
昆布茶・・・小さじ1/2
大和芋・・・40g(すりおろす)
●その他の素材
キャベツ・・・80g
ネギ・・・5g
揚げ玉・・・10g
卵・・・1個
豚肉(バラ肉)・・・50g
チーズ・・・20g
●お好みで
かつおぶし
お好み焼きソース
1)キャベツ、揚げ玉、ネギを「粉のもと」に合わせる
「このタイミングで、フライパンを温めはじめましょう。火加減は最初から焼き上がりまで、弱火〜中弱火。じっくり火を入れるとよりキャベツの甘みが引きたち、生地もふわっとなりますよ」(柴本さん)。
2)粉のもとと具材を混ぜる
「ここで大事なのは、下から上にざっくり軽く混ぜ合わせること。ぐるぐる混ぜ込みすぎると、ふんわり焼けなくなってしまいます」(柴本さん)。
3)熱したフライパンに生地を乗せていく
「広げすぎずに厚みを作ってください。油を気持ち多めにしておくと、ひっくり返す際にスムーズ」(柴本さん)。
4)豚肉を乗せる
生地が整ったら、上に豚肉を
「ここからぴったり5分待ちます。このとき触ってしまうと形が崩れるので、放っておきましょう! 生地の周りが色づいてきたらひっくり返す合図です」(柴本さん)。
5)生地をひっくり返す
「最初と同じように、触らずに待ちます。生地をフライパンに押し付けたり、触ったりはしないでくださいね!」(柴本さん)。
6)チーズを乗せる
完成!
4分経って、チーズがとろけてきたら完成です。お好みでソースやかつおぶしをトッピングしてくださいね」(柴本さん)。
食感豊かな本格お好み焼き
「つい焦りがちですが、焼き時間や混ぜ方を意識するだけで、どなたでも手軽にできますよ」と柴本さん。手がかからないのに、味は本格的。食べてみると、いつもとひと味違う仕上がりに驚くはず。
text:金城和子
photo:編集部