新・歌舞伎町ガイド

エリア

FOLLOW US:

「またみんなに勇気を与えてしまうかもしれない」 全てをさらけ出して戦うちゃんもも◎が歌舞伎町を選んだワケ

歌舞伎町

インタビュー 遊ぶ
アイドル ちゃんもも
DATE : 2022.01.31
アイドルグループ「バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI」(略してバンもん!)のメンバー「大桃子サンライズ」である一方、文筆家やコメンテーターなど多岐にわたって活動しているちゃんもも◎。
渋谷区のコミュニティーアート作品でもあるシェアハウス「渋家(シブハウス)」の代表だったこともあり、渋谷のイメージが強い彼女だが、プロデュースを担当したコンセプトカフェ「Emily with Papermoon」(以下、エミリー)が2020年11月から歌舞伎町でオープンしている。
なぜ、ちゃんもも◎は歌舞伎町を選んだのか。バンもん!の活動、歌舞伎町との関わり、今後の野望までたっぷり語ってもらった。

歌舞伎町は体温が感じられる「優しい街」

— 渋谷のイメージがあるちゃんもも◎さんが、歌舞伎町でコンセプトカフェをプロデュースしたのはなぜですか?

同じ歳くらいの経営者の友達がいて「一緒に何かやりたいね」と前から話してたんです。コロナになって、人をいっぱい集めて大きい会場でライブをやるっていう、アイドルの仕事が持つ不安定さに初めて直面したんです。この先どうなるか分からないから、音楽以外でもやれることをやっていこうということでお店を始めました。

どこでやるかを考えたときに、最初に歌舞伎町があがったんですよ。歌舞伎町って独立国家みたいじゃないですか(笑)。街のカラーがあって勢いもある。渋谷は大好きなんですけど、ギャルもいないし、色味がなくなっちゃった気がするんです。私が好きな渋谷は、もうデフォルメされた昔の渋谷なんですよね。それを体現して、今に残してるのが私なんですけど(笑)。

— 歌舞伎町のカラーとは?

誰も除け者にしない街だなって。私が一番最初に働いたのも歌舞伎町なんですけど、色んな人に会って優しい街だと思いました。カオスでごちゃごちゃだけど、人の体温が感じられるっていうか。年齢、国籍、ジェンダーもすべてOKな場所ですよね。

— 初めて働いたのが歌舞伎町なんですか!?

歌舞伎町に有名な高級クラブがあって、その1つでバイトしてたんです。めっちゃ綺麗な伝説のママがやってて、着物とかちゃんとしたドレスじゃないと出勤できないような。そこのオーナーの娘さんもたまに出勤してたんですけど、その子がものすごく神聖かまってちゃんが好きで、意気投合して仲良くなったんですね。「渋家っていうところがあるから一緒に行こう」と誘ってくれて、行ったその日から住み始めたんです。運命がそこから動き出した感じで、今はかまってちゃんと同じ事務所に所属してるから不思議な人生ですよね。

— クラブで働いてたときと比べて今の歌舞伎町はどうですか?

人が集まる夜の街ということは変わらないし、衰えを知らないですよね。コロナになっても、歌舞伎町は歌舞伎町でしたもん。エミリーのお客さんを見てても、ポジティブにコロナ禍を生きてるっていうか。みんなちゃんと健康管理、感染対策をしてまで遊んでるから(笑)。やることやって遊びに行くって素敵ですよね。

— 新宿御苑前でネイルサロンもプロデュースされてますよね。

渋家で出会った女の子がネイリストになって「一緒にやろう」ということになったんです。その子が見つけてきた物件が御苑前だったんですけど、落ち着いてていいところです。歌舞伎町から、新宿三丁目、新宿御苑前って、歩いていける範囲だけどそれぞれ街の雰囲気が違って面白いです。

新宿LOFTで観るベルハーが世界で一番イケてた

— 2014年にバンドじゃないもん!(現バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI)に加入され、初ライブは新宿LOFTでしたね。

えらい張り切ってました。当時は「ハロプロみたいなアイドルしかアイドルじゃない」っていう原理主義的な考えだったんで、ヘラヘラしてたら絶対ダメだって。テクニック的な部分は、練習時間に伴って限界があるから、気合だけは一番にならないとって思ってました。
岡村靖幸さんが大好きなんで、本番前はライブ映像を見て靖幸ちゃんをインストールしてました(笑)。

— いざステージに上がってみていかがでしたか?

記憶があんまりないんですよね。気付いたら終わってたって感じで(笑)。ただ、最後に共演のNegiccoさんと大森靖子さんと、コラボで「初恋サイダー」(ハロー!プロジェクトのユニット、Buono!の代表曲)を歌ったんです。私のソロパートはハロプロ愛をこめて歌って、自分でもよくできたなって。不器用なりに、これからもやっていけるって確信を持てました。

— 当時は地下アイドルカルチャーが浸透してきた頃で、シーン全体が盛り上がってましたよね。

そうそう! どのイベントにもお客さんが入っててすごく盛り上がってたけど、特に新宿LOFTで観るベルハー(BELLRING少女ハート)はステージ上もフロアもめちゃくちゃで、世界で一番イケてるって思ってました。勝てないと思うくらい鳥肌たったし影響も受けてて、バンもん!のライブでもお客さんにサークルモッシュしてもらったり、フロアを巻き込んでいくパフォーマンスを目指すようになりました。

— バンもん!の初ワンマンは新宿MARZ、3回目のワンマンは新宿BLAZEでした。

初ワンマンは思い出深いですね。「私たちのためにこんなに人が来るのか」って感動しました。BLAZEは必死すぎて、また記憶がない(笑)。でも、あの大きさの場所でやれたのは嬉しかったですね。

酒の場で人生が好転していく

— 今も歌舞伎町で飲んだりします?

知り合いのバーに行くくらいですかね。そこには私と(甘夏)ゆずのサインが飾ってあります。でも、歌舞伎町で飲むとほぼ確実に記憶なくしちゃうんで。

— 記憶がないことが思い出みたいな(笑)。

そうそう(笑)。あと、キャバクラには行きますね。キャバ嬢さんが大好きなんですよ。
女性として試される部分が多いじゃないですか。人柄、ビジュアル、個性とか、その人が持ってるもの全てで戦ってる感じがよくて。学ぶこともたくさんありますね。

— お話を聞いてると、ちゃんもも◎さんはどのジャンルでも「持ってるもの全てで戦っている人」がお好きなんですね。ハロプロにしても、岡村靖幸さんにしても。

あ、そうかもしれないです。ルールがないところで、自分の魅力をさらけ出して戦っている人が好きなんですよね。

— ちゃんもも◎さんが今ハマっているものはなんですか?

最近は人と仲良くすることが改めて楽しくて。私の人生、お酒にまつわる場所がターニングポイントになってるんですよ。本当にすべて酒の場で人生が好転してるんです(笑)。年齢的にも30代になって、また次の10年が面白くなりそうな出会いがすでにあるんですよね。コロナには十分気をつけながら、熱心に飲みに行ってます。

— 歌舞伎町にぴったりなライフスタイルですね!

歌舞伎町の住民の方々とも非常に相性がいいから楽しいですよ。私のファンの女の子たちも、めっちゃ歌舞伎町っぽいんです。MIU MIUのバッグに巻き髪みたいな。めちゃくちゃお酒飲む人も多いですし。

— エミリーも今後大きくしていく構想はあるんですか?

歌舞伎町のもっと大きい店舗に移転したいなと思ってます。大阪とか、違うカラーがある街でもやってみたいですね。

いざとなったら暴露します

— プレイヤーとしてもプロデューサーとしてもさまざまな活動をされていますが、今後やっていきたいことはなんですか?

今後の人生では、まず売れたいですね。最近、身近な友達がどんどん世に出てて。芸歴が長いからこれまでいろんな波があったんですけど、今は良くも悪くも落ち着いちゃってるなって。私はもっと破壊的なことをやってきた人間だから(笑)。

世の中的には、テラスハウスでの整形告白が自分の代表作になっちゃってるのかなと思うと、テラスハウスのことを覚えてる人が減る前に一つトピックスを作りたいですね。その上で、みんなを肯定する素晴らしさを伝えることにつながる活動をしていきたい。だから、「ちゃんもも◎、こういうことやれば?」っていうアイディアがあればなんでもやりたいので、ちゃんもも◎を逆にプロデュースしたい人を募集してます(笑)。

— 確かに、キャリアが長くなってくると意見を言ってくれる人が少なくなってしまいますよね。

そうなんですよね。あ、でも私まだ隠してることがあって、いざとなったらそれを暴露しようと思ってます。

— え、それ書いて大丈夫なことですか……?

前科持ってるとか誰かを傷つけるような内容ではないんで、全然大丈夫です(笑)。事務所の社長一人だけ知ってるんですけど、「大丈夫」って言ってたんで。これをオープンにしたら、また世の中のみんなに勇気を与えてしまうなって感じなんですけど。整形告白よりも、1個ギア高めで勇気を与えてしまうかもしれない。

— うわ、すごいじゃないですか!

でも暴露するタイミングが重要なんで、そのタイミングを相談できる人も募集します(笑)。遅かれ早かれ絶対売れたいという気持ちを持っている人生なんで。ここで止まるちゃんもも◎ではないので、ぜひ見ててほしいです!

バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHIではバンもん!主催対バン企画「Let’s GO! NAKAYOSHI FES.」の開催が決定!

チケット発売中!
https://banmon.jp/contents/490480

ちゃんもも◎

誕生日:6月14日
血液型:B型
身長:154cm
趣味・特技:創作活動・情報発信・人の相談に乗ること・DJ

タレント、作家、歌手。
フジテレビ系テレビ番組「テラスハウス」に作家志望の竹内桃子として出演。
アイドルグループ「バンドじゃないもん!」のメンバー(大桃子サンライズ)
サスペンス小説『刺激を求める脳』を執筆し、KADOKAWAのダヴィンチニュースにて連載。
また、KADOKAWAから同作の単行本を出版。

Twitter
Instagram

text:張江浩司
photo:落合由夏

こんな記事もおすすめ