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【NEXT UP! #17】高嶺いざな:無二の歌声とギャップを武器に、“誰かの憧れ”へ

歌舞伎町

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NEXTUP
DATE : 2026.04.10
劇場、ライブホール、屋外ステージ、路上ライブスペース、ナイトクラブ──さまざまな“表現の場”が、東急歌舞伎町タワーにはある。ダンサー、シンガー、アイドル、DJ…。そこで日々パフォーマンスを行うクリエイターたちの顔ぶれもまた、幅広い。

あらゆる価値観が交差する歌舞伎町に集う次世代の才能たちの、過去・現在・未来に迫るインタビューシリーズ「NEXT UP!」。

第17回に登場するのは、アイドル練習生として活動する高嶺いざな。TikTokでの歌唱動画をきっかけに注目を集め、その低音の歌声とビジュアルのギャップで多くの視聴者に強い印象を残してきた。上京から約1年。歌舞伎町でのライブや路上パフォーマンスを重ねながら、自身の表現と向き合い続ける彼女に、その歩みと現在地、そしてこれからの展望を聞いた。

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<NEXT UP!的 推しポイント>

  1. “違和感”を武器に変えた低音ボイスの魅力
  2. アイドル志向とシンガーとしての資質、その狭間で揺れる現在地
  3. 積み重ねた独学と執念が形に変わり始めた1年

高嶺いざな(たかね・いざな)

アイドル練習生。2024年より本格的に活動を開始。幼少期から独学での練習を重ねて歌唱力を磨いてきた。高校卒業後はアルバイトをしながらダンスレッスンやオーディションに挑戦を続け、事務所オーディション合格を機に上京を果たす。

2024年末頃からTikTokに投稿した歌唱動画が話題を呼び、幅広い世代から注目を集める。低音の歌声とビジュアルのギャップを武器に、現在はライブハウスや路上パフォーマンスなど多様な現場で経験を積みながら、歌手としての表現力とアイドルとしての在り方の双方を模索している。オリジナル楽曲の制作やワンマンライブの実現を目標に、着実に活動の幅を広げている。

InstagramTikTok

—Beginning— 
“好き”だけで続けてきた時間が、道になった

― まずは、高嶺さんがどんな環境で育ったのかについて教えていただけますか?

海と山が綺麗で、ご飯が美味しい場所で育ちました。小さい頃は家族にいろんな場所へ連れて行ってもらっていて、かなり自由に過ごしていたと思います。特に父がよく旅行に連れて行ってくれて、行きたい場所は全部叶えてくれるような人でした。

― 音楽との距離は近かったのでしょうか。

母の影響がすごく大きいです。歌がとても上手くて、一緒にカラオケで聴くたびに「なんでこの人は世に出てないんだろう」と思っていました(笑)。今でも、自分の中では越えられない存在です。
ただ、自分自身はもともと歌が得意ではなくて。むしろ下手だと思っていましたし、褒められたこともほとんどなかったです。でも歌うこと自体は好きで、ひとりでカラオケに通い続けていました。

幼少期の高嶺さん

― 歌うこと、アイドルになることを目指そうと考えたきっかけは?

明確なきっかけというより、「表現することしかやりたいことがなかった」という感覚に近いです。高校卒業後はアルバイトをしながらダンスを習ったり、オーディションを受けたりしていました。ただ、当時は家族の理解が得られず、合格しても上京できない状況が続いていて……。

それでもめげずに続けていたら、去年ようやく「もういいんじゃない」と背中を押してもらえて。結果的に、この子にはこれしかないと理解してもらえたんだと思います。今では母が私のTikTokをずっと見てくれていて、私があげた動画だけじゃなくて、路上ライブを見に来てくれた方が投稿してくれた動画も全部チェックして、“いいね”してくれたりするんです。実家に帰ったときは、自分の声がずっと流れていて恥ずかしかったんですけど、応援してくれているのをすごく感じました。

― 事務所のオーディションに合格して上京。そこから現在の活動に至るまではどんな活動をされていましたか?

TikTokで歌の動画を投稿し始めたのが2024年末頃です。その中で「星空のディスタンス」などを歌った動画がバズって、オーディションのきっかけにもなりました。

自分では全然意識していなかったんですが、なぜか歌声を評価してもらえることが多くて。そこから「歌を伸ばしていこう」という方向に進んでいます。

—Essence— 
“自分の声が嫌いだった”から始まった、徹底的な反復

― 確かに、高嶺さんの歌声は本当に魅力的です。ご自身では自分の声というものをどう思っていましたか?

ずっと自分の声は嫌いでした。低くて可愛くないと思っていたので、どうしたら魅力的になるかな……と思ってずっと録音して聴き続けていました。

カラオケに行くと、1曲ごとに全部録音して、あとで聴き返して修正する。その繰り返しです。歌はやった分だけ上手くなると思っているので、とにかく量を重ねてきました。

― 地道にSNSで発信を続けてきた中で、転機になった出来事はありますか。

ニコニコ生放送で歌ったとき、コメントが一気に流れて「この声、誰?」みたいな反応があって。自分の顔と声にギャップがある、ということに初めて気づきました。

最初は驚きましたけど、「これでみんなの興味をひけるなら武器になる」と思って。そこからはむしろ積極的にそのギャップを見せていこうと考えるようになりました。TikTokをきっかけに、路上ライブに来てくれる人が増えて、「初めてこういう場所に来ました」と言ってもらえることもあって。自分の歌が広い世界に届いている実感が持てたのは、大きな変化でした。

― SNS上で積極的に活動していると、誹謗中傷にさらされることもあったりして、ストレスを感じる場面もあるのではないかと思いますがいかがですか。

もちろんそういうことはあります。コメントをたくさんもらう中で、否定的な意見もありますし、「口パクじゃないの?」と言われることもあります。

でも、コメントが増えるほど拡散されるのも事実なので、今は「ありがとう」と思うようにしています。アンチな反応も、見てもらえている証拠なので。

― 現在は「アイドル練習生」という肩書きですが、今後取り組みたいことはありますか。

ダンスですね。ずっとジャズダンスはやっていたんですが、いわゆるアイドルの“可愛いダンス”が本当に苦手で。

ただ、最近は自分らしさを活かす方向にシフトしています。ダンスの先生からも「いざな節を出していこう!」と言ってもらえるようになって(笑)。道とは違う私らしい表現を模索している段階です。

—Future— 
夢は“誰かの憧れになりたい”

― 今後の目標について教えてください。

まずはオリジナル曲を持つことです。今はカバーが中心なので、自分の曲ができれば、自信にも繋がると思っています。

ただ、制作にはコストもかかるので、まずは自分を知ってもらうことが先。そのためにはまずはフォロワーさんももっと増やさないといけないので、今の活動を地道に続けていこうと思います。

― 将来的に描いているビジョンはありますか。

ソロでワンマンライブをやりたいです。まずは100人規模、その先で300人くらいの会場を埋められるようになりたいですね。

そのときに、自分の世界観をしっかり提示できるようになっていたいです。実はゴシックっぽいテイストが好きなので、そういう要素も取り入れていきたいと思っています。

― 今後1人の大人として成長していく中で、どんな存在になりたいですか。

誰かの憧れになれる人でいたいです。自分が誰かに救われてきたように、今度は誰かの支えになりたい。

そのためにも、自分の弱さをちゃんと受け入れて、向き合っていくことが必要だと思っています。これまでは逃げてきたことも多いので、これからは自分をしっかりもっていろいろなことにチャレンジしていきたいです。

文:MASHUP! KABUKICHO編集部

写真:山口こすも

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