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最上級の神戸ビーフをカジュアルに。東急歌舞伎町タワー「Kobe Beef dining和牛特区」の魅力

歌舞伎町

食べる
レストラン 東急歌舞伎町タワー
DATE : 2025.04.25
東急歌舞伎町タワーの1Fにある「Kobe Beef dining 和牛特区」。「日本三大和牛」のひとつに数えられる芳醇な神戸ビーフを、カジュアルに堪能できるレストランだ。どんなこだわりを持って選び抜かれた食材と向き合い、調理しているのか。代表的なメニューに触れながら、その神髄に迫る。

和牛のプロ集団が選んだ神戸ビーフならではの価値

「Kobe Beef dining 和牛特区」は、東京を拠点に高級焼肉店やプレミアムなステーキハウス、和牛に特化したハンバーガーショップなどを展開する株式会社平城苑が手掛けている。神戸ビーフに特化したお店はこの一店舗のみ。そんな“和牛のプロ集団”であり、目利きのプロが神戸ビーフにフォーカスした理由は、まず肉質にある。

黒毛和牛は世界中でその魅力を放ち続け、特に神戸ビーフは高い評価を受けている。そのルーツは、兵庫県北部の但馬地方で生まれた黒毛和種にある。同県には「但馬牛」という牛も存在するが、神戸ビーフと名乗るためには、未経産かつ去勢牛であることに加え、A4・A5の等級に達している必要がある。これらの厳格な条件を満たす牛のみが神戸ビーフ(神戸牛/神戸肉)としてその名を冠することができる。

ワインでたとえるならば、「ロマネ・コンティ」や「シャンパーニュ」に近い存在といえるかもしれない。そして、選び抜かれた肉質は美しい霜降りとリッチな肉汁、シルキーな口どけと脂の甘みで魅了しながら、重さはなくとろけるように消えていく上品な味わいが真骨頂だ。

だからこそ知名度も高く、特にグローバルにおけるブランド力は圧倒的である。世界中から愛される黒毛和牛の代表銘柄だからこそ、多くの人々が行き交う東急歌舞伎町タワーという空間にふさわしい。こうした強い発信力との親和性も、同店が神戸ビーフを看板に掲げた理由である。

サーロインステーキで神戸ビーフのおいしさを存分に

「Kobe Beef dining 和牛特区」の名物は「神戸ビーフサーロインステーキ」(13,420円/100g~)。サーロインは腰上の部位を指し、その名の由来はそのおいしさに感動した英国王が、腰肉「ロイン」に貴族階級の呼称「サー」を付けたなどの説話がある。

部位としては、きめが細かく柔らかい食感と、赤身と脂のバランスがよくジューシーな味が特徴だ。味付けは、高品質な肉のポテンシャルを最大限に引き出すためシンプルに塩胡椒で。そこから一気に、約250℃にもなる高温の鉄板で焼き上げうまみを閉じこめる。

サーブ時の特徴が、ペレット(焼き石)を添えることだ。キッチンではミディアムレアに仕上げ、その後は食べ手の好みで焼き加減を調整できる。これにより、一皿で多彩な味わいを楽しめるのだ。

「神戸ビーフサーロインステーキ 300g」40,260円

まずは、神戸ビーフの魅力をダイレクトに楽しむためそのまま味わおう。次に、岩塩、ピンクペッパー、シャリアピンソース、ワサビ、ローストガーリックなどを使って自由にアレンジを加えてみるのがおすすめだ。

口に運ぶと、まず甘やかな香りが鼻孔を優しく刺激する。そこから芳醇な脂がじゅわりと広がり、濃厚なうまみが押し寄せてくる。噛むほどにリッチな肉汁が溢れ、思わず笑みがこぼれるだろう。この“口福”体験こそ、神戸ビーフならではの醍醐味である。

セットのおすすめは、神戸ビーフの中トロと赤身からなる計2貫の炙り寿司が付いた「寿司セット」(+1,650円)。さらに、ドリンクも神戸ビーフに合うワインや日本酒などが多彩に揃っているので、至福のペアリングをご堪能あれ。

ゴージャスなうまみが凝縮。神戸ローストビーフ重

同店ではお重も人気で、その中から「神戸ローストビーフ重」(4,620円/90g~)を紹介しよう。使用されているのは、肉質がきめ細かくてやわらかく、それでいてうまみが濃厚なモモ肉。調理には時間と手間を惜しまず、丁寧に仕上げられている。

「神戸ローストビーフ重 135g」6,600円

巨大な塊肉に塩と胡椒をまとわせ、ゆっくりと一晩浸透。取り出した後は鉄板で前面に焼き目を付け、うまみエキスのドリップ(肉汁)を逃がさず閉じこめる。そこから低温調理でしっとり仕上げつつ、神戸ビーフならではのふくよかな味わいを増幅させていくのだ。

盛り付け時にスライスした、切りたてのローストビーフは麗しい艶やかさ。自家製の焼肉ダレを隠し味にした、ほんのり甘くてコク深いオリジナルの醤油ソースをかけ、まろやかな卵黄などをのせて完成だ。

味わいはこちらもやはり、ゴージャスでエレガント。シルキーな肉質ならではの繊細な口どけが上品で、甘さをはらんだ余韻も心地いい。実に洗練されたローストビーフ重に仕上げられている。

神戸ビーフをカジュアルに味わう

東急歌舞伎町タワーの1Fにある「Kobe Beef dining 和牛特区」は、ロケーションからして入りやすい。

店内はステンドグラスがモチーフのラグジュアリーなゾーンと、花鳥風月を感じさせる凛とした雰囲気のゾーンとにわかれ、どちらも個性的。

この記事で紹介した「神戸ビーフサーロインステーキ」と「神戸ローストビーフ重」はグランドメニューだが、ランチは「神戸ビーフすき焼き重(卵付き)」(1,980円/90g~)や「神戸ビーフバーガー(サラダ・ ポテト付き)」3,700円といった比較的リーズナブルなメニューもあり、贅沢な神戸ビーフをカジュアルに味わえる。

エンターテインメントを楽しむ前後など、歌舞伎町を訪れた際の食事にぴったりだ。また、記念日などの特別なランチやディナーにも、神戸ビーフは最適である。思いおもいのシチュエーションで「Kobe Beef dining 和牛特区」を楽しもう。

※価格は税込表記

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文:中山秀明
写真:小島マサヒロ

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