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一度は食べるべき、世界が認めた日本のハンバーガー。東急歌舞伎町タワー「SHOGUN BURGER」

歌舞伎町

食べる
カフェ レストラン 東急歌舞伎町タワー
DATE : 2024.12.26
世界が認めた“日本一のハンバーガー”を味わえるのが、東急歌舞伎町タワー1階の「SHOGUN BURGER」だ。2022年の「JAPAN BURGER CHAMPIONSHIP」で堂々の優勝を果たし、世界大会「World Food Championships」では2022年、2023年にアジア圏唯一のトップ6に輝いた実力派。その評価は、パティやバンズ、具材への妥協なきこだわり、そして作り手の熱い情熱によるものだ。今回、扇谷厚子ヘッドシェフに、世界が認めた究極のハンバーガーの魅力を語ってもらった。

扇谷厚子ヘッドシェフ

<プロフィール>

美術系大学卒業後にANAのCAとなり、数多くの食と出合う。その後、化粧品やアパレルの輸入販売、イベント・飲食店のプロデュースなど、多種多様な業態を経験。2016年に「SHOGUN BURGER」の立ち上げに携わり、2022年には「JAPAN BURGER CHAMPIONSHIP」で優勝。2022年からは3年連続で世界大会に出場し、ファイナリストとしてその名を轟かせている。

世界が認めたハンバーガーを新宿・歌舞伎町で

日本を代表するハンバーガーショップのひとつ、「SHOGUN BURGER(ショーグンバーガー)」。富山の老舗焼肉店「焼肉ハウス大将軍」を母体にスタートし、開業からわずか数年で海外進出を果たすなど、その勢いはとどまるところを知らない。そして、そんな注目の同店が構える東京1号店が歌舞伎町にある。さらに2023年、「東急歌舞伎町タワー」にも新たに出店し、その存在感を一層高めている。

快進撃の立役者が、今回話を伺った扇谷厚子ヘッドシェフだ。和牛のおいしさを最大限に引き出すため、素材選びや調理法を徹底的に追求。その結果、ハンバーガー日本一の称号を手にし、3年連続で世界大会への出場を果たしている。ここからは「SHOGUN BURGER」の独自のこだわりについて、食材や製法の秘密を紐解いていく。

ここがすごい! SHOGUN BURGERのおいしさの秘訣

素材の組み合わせ次第で無限の可能性を秘めたハンバーガー。一体どのようにして日本一の味が生み出されているのだろうか。その秘密を探るため、「SHOGUN BURGER」の味の基盤となる、パティ、バンズ、ソースの3つの食材をクローズアップしてみよう。

1 肉のうまみをダイレクトに閉じ込めるパティ

同店のスタンダードなパティは1枚120g

「SHOGUN BURGER」の象徴ともいえるパティは、余計なものを加えず、肉本来の味を引き立てるシンプルさが特徴。塩や胡椒、玉ネギは混ぜ込まず、塩と胡椒は仕上げで調味。非冷凍の赤身肉と脂身をブレンドしたナチュラルな味わいが魅力だ。

使用する肉は黒毛和牛の中でもうまみが際立つスネ肉を主軸に、手作業で筋を丁寧に取り除き、極粗挽きに仕上げている。オーダー後に丸められたパティは、「ソフトスマッシュ」という技法で焼き上げられ、香ばしさとジューシー感が絶妙に共存。粒感のあるゴリゴリした食感と甘み豊かな肉汁が、食べる人の満腹中枢を心地よく刺激する。

この「ソフトスマッシュ」も、「SHOGUN BURGER」がこだわる調理工程だ。そもそもスマッシュスタイルとは、近年日本でも増えている押し焼き式の調理法だ。「スマッシャー」とも呼ばれる専用のミートプレスを使い、球状につくねたパティを鉄板に押し付けて焼き上げる。

「和牛の素晴らしさは脂の甘みや、上品でしっとりとした肉質にあります。ワイルドな焼き面を演出しながら、和牛ならではのリッチな肉汁を閉じこめるためには、ソフトスマッシュがきわめて理にかなった焼き方なんですよ」(扇谷さん、以下同)

丸めたパティをミートプレスで鉄板に押し付ける
カリカリ感とジューシーさ、そして肉感を崩さない「ソフトスマッシュ」に焼くには技術が必要。パティの焼き加減がおいしさを左右するため「SHOGUN BURGER」のスタッフ教育で特に注力しているそう

プレスによってパティの表面をカリッと香ばしく仕上げられるのが特徴だが、そのうえで同店はソフトスマッシュを採用。あえて強くは押し付けず、パティ外側の香ばしさと内側のジューシー感を両立させる。

2 甘やかな香りと断面のカリサク食感が絶品なバンズ

提供直前にクラウン(バーガーの上部分)とヒール(バーガーの土台となる下の部分)に切り分け、両断面をサクッとクリスピーに焼き上げる

バンズは数種の小麦粉を絶妙にブレンドし、生地の甘やかな香りが際立つよう工夫された自家製品だ。パティの味を引き立てるため、バンズとの相性を追求した結果、生まれた黄金比が特徴。むっちりとした弾力と歯切れの良さを兼ね備え、ビルド(組み立て)時には上下両断面に上澄みバターを塗って焼き上げることで、香ばしくカリッとしたサクサク食感を実現。パティと一体となったそのバンズが、「SHOGUN BURGER」の味をさらに引き立てているといえよう。

3 独自の個性と調和を生み出す和牛ソース

最終工程でふる塩は、フランス産岩塩をベースに、パウダー状にした昆布やパプリカ、オニオンなどをブレンドしたもの。チーズはコク深いチェダーを使用し、ラストに粗挽き黒胡椒をあしらう

そして「SHOGUN BURGER」の味を支えるのは、特製和牛ソース、オーロラソース、マスタードソースの3本柱。焼肉店ならではの知識を活かした特製和牛ソースは、牛肉のうまみを最大限に引き立てるように計算された一品だ。濃厚でしっとりしたソースが食材に馴染み、絶妙に混じり合う味わいは、老舗焼肉店を母体に持つ「SHOGUN BURGER」だからこそ実現できたものだ。

また、「てりやきバーガー」(1,380円)に使われるてりやきソースには、富山県民に親しまれる「あなん谷醤油」や黒糖を採用し、地元の風味が光る奥深い味わいも楽しめる。

右の2本が「SHOGUN BURGER」オリジナルのハイサイソース。

さらに、バーガーを食べる際の“味変”にぴったりのソースにも工夫が凝らされている。沖縄の「ハイサイソース」をベースにしたオリジナルソースは、タイのシラチャーソースを思わせる旨辛い味わいで、アクセントとして最適。黒いラベルの「エクストラホット」は、より刺激的な辛さを求める人におすすめだ。

また、マスタードは同店のバーガーに合うよう酸味豊かに仕上げられており、どちらもバーガーの新たな一面を引き出してくれる。

迷ったらコレ!限定メニューと定番バーガーの魅力

こちらは全店共通で味わえる、レギュラーの「ダブルチーズバーガー」2,380円

どれを選ぶか迷ったときには、「ダブルチーズバーガー」をおすすめしたいと扇谷さん。肉のダイレクトなうまみ、濃厚なチーズ、そしてオリジナルソースが絶妙に絡み合った、計算し尽くされた味わいは、「SHOGUN BURGER」の魅力を存分に堪能できる一品だ。

さらに、店舗ごとでしか味わえないスペシャルバーガーが楽しめるのも「SHOGUN BURGER」の大きな特徴。歌舞伎町タワー店では、通常のパティより80g増量し、てりやきソースを追加したゴージャスな「グランドダブチ」(2,580円)が限定メニューとして登場。そのボリューム感と贅沢な味わいは、特別なひとときを演出してくれる。定番と限定、どちらも楽しめるバーガー体験で、自分だけのお気に入りを見つけてみてはいかがだろうか。

ヘッドシェフの味を楽しむなら歌舞伎町へ!

2025年には国内20店舗目となる京都への出店が決まっていて、海外は現在上海のみだが他国へのさらなる出店も計画中だという同店。お膝元であるここ、新宿歌舞伎町の立ち位置を扇谷さんに聞くと「富山と並んで大切な場所です」とにっこり。

「近い場所に2つの店舗がありますから、ぜひ両方訪れていただきたいですね。特に『TOKYU KABUKICHO TOWER』は高い天井の開放感や、クラフトビールのタップも備えた種類豊富なお酒のラインナップも特徴なので、ダイニングバーのような感覚でも楽しんでいただけたらうれしいです」

ケグ(生樽)から提供するクラフトビールは4タップあり、缶も数種ラインナップ。ピンクの象は、ベルギーの老舗ブランド「デリリウム」の有名なモチーフ

扇谷さん自身、キッチンに立つ場合は歌舞伎町のどちらかの店舗が最も多いという。ぜひ、日本を代表する絶品ハンバーガーのおいしさを体験してほしい。

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文:中山秀明
写真:小島マサヒロ

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