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さまざまな人が行き交う歌舞伎町で、自分の歌を届ける Kabukicho Music Live vol.19

歌舞伎町

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Kabukicho Music Live イベント 音楽
DATE : 2024.08.14
歌舞伎町のど真ん中、シネシティ広場で「公認路上ライブ」を楽しめるイベント「Kabukicho Music Live」。そのvol.19が7月18、19日の二日間開催された。夏本番に突入し、茹だるような暑さにも負けない熱演とオーディエンスの熱気に包まれたイベントの様子をレポートする。

渾身の自作曲も、ヒット曲のカバーも

あくあゆい

トップバッターはSNSや路上を中心に活動しているシンガーソングライター、あくあゆい。日が落ちつつある時間にもかかわらず厳しい暑さが続くなか、熱心なファンが集まり1曲目の「道標」からシンガロングが起こる。盛り上がりに釣られて行き交う人々も足を止めて聴き入っている。続いて、「少しでも多くの人に希望を届けられますように」と歌われたのは「おとしもの」。「はじめてこのステージで歌うので、けっこう緊張してます。東急歌舞伎町タワーができてから、歌舞伎町が音楽の街になっているなと思っていて。一人の歌うたいとしてはうれしいかぎりです。私は私の歌をしっかり歌って貢献しようと思います」と話して、「操り人形」、「やりたいこと全部やろう!」、「宝物」を立て続けに披露した。

曲の合間にくるっと振り返り、東急歌舞伎町タワーの巨大ビジョンに映る自分の姿を見つけて「映ってる!」と満足そうに微笑む。日常で忘れてしまった宝物の彩を懐かしむ「モノクローム」をエモーショナルに歌い上げ、矢継ぎ早にアップテンポな「アモ」もパフォーマンス。最後の「向日葵」では「ずっとずっとここに咲いて」のリフレインを観客とともに合唱してライブの幕を閉じた。

「思った以上に会場が広いし、後ろのビジョンもめちゃくちゃ大きくて、こういう場所でライブするのははじめてなので緊張しました。ここは外国の方もたくさんいるし、女性も多いですよね。普段やるときは、足を止めてくれるのは男性が8割なんです。女性の比率が上がることはうれしいことでしたし、この広い場所をお客さんで埋めたいと思いましたね。全国で路上ライブをやってきて、聴いてくれる人たちの目を見ながら歌うことを意識しているんです。私の曲を通して少しでもプラスな気持ちになってもらいたいから。笑顔を向けられて嫌な気持ちになる人はあまりいないと思うので、ちょっとでも興味を持ってくれた方には、こちらにも好意がありますよと伝えられたらいいなと思って今日も歌いました。私はAqua Timezさんが大好きで、自分でAqua Timezさんをお呼びできるくらい実力をつけて同じステージに立ちたいという目標と、武道館を満員にしたいという目標があるので、それに向かってこれからも進んでいけたらと思います!」

あくあゆい(あくあゆい)

“人の孤独に寄り添うこと”を基盤にオリジナル曲を発信し、ツイキャス配信や路上ライブで人気を集め、全国各地で確実にファンを増やし続けている。前向きさも後ろ向きさも、全ての楽曲の源にあるのは悲しみの感情であり、自身がリアルに感じた人間関係の苦悩や、世間一般で当たり前とされていることへの疑問を、中毒性のある歌声と共に響かせている。

 

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貫代実津季

2人目の貫代実津季は三重県出身の23歳。5人組アカペラグループ「ハイスクール・バンバン」の元メンバーで、現在はSNSを中心に活動中のシンガーだ。「平日の暑いなか、集まっていただきありがとうございます!」と感謝を述べると、宇多田ヒカル「Automatic」、椎名林檎「丸の内サディスティック」と大ネタのカバーを連発。自己紹介をはさんで、ONE OK ROCK「欲望に満ちた青年団」をハードにパフォーマンスした。「ちょっと落ち着いた曲を」とサザンオールスターズ「涙のキッス」を披露すると、オーディエンスから「最高でーす!」と歓声が上がった。

「いまからアリエルになります! 今日の衣装もアリエルっぽいかな?」と映画『リトル・マーメイド』から「パート・オブ・ユア・ワールド」を歌うと、またも大きな歓声が。「聴いてくれる人の癒しになれるようにがんばる」と宣言し、aiko「ボーイフレンド」、Aimer「カタオモイ」を披露。「もっとファンの前で歌える機会を作っていきたい」と話して、最後は活動当初から歌っているという安室奈美恵「SWEET 19 BLUES」のカバーで締めくくった。

「すごく暑いし平日なので、来てくれるのかなと不安だったんですけど、みなさん集まって楽しんでいただけたみたいでよかったです。歌舞伎町で歌わせてもらうのは2回目なんですけど、このビジョンに映るのははじめてなのですごく新鮮でした。みんな私より画面を見てたような(笑)。ここはすごく不思議な場所ですよね。広場になってて、後ろには道もあって。いろんな人に聴こえるのはすごくいい作りだなって。座って聴いてくれる人もいるし、面白いです。私はR&Bが好きで、SNSのリールにもそういった曲を歌った動画を載せているんですけど、今日は夜だしもう少し盛り上がる曲も選んでみました。「最高ー!」って叫んでくれる人もいて、元気でいいなと思いました(笑)。うれしかったです。ライブ中にも話したんですけど、聴いてる人の癒しになれるようにずっと活動しているので、お仕事や学校で毎日頑張ってる人が私の歌を聴いて活力になるようなアーティストになっていきたいです」

貫代実津季(かんだいみづき)

三重県出身。23歳。アーティスト/モデル「ハイスクール・バンバン」元メンバー、ハモネプリーグ2019準優勝

11歳の頃に側湾症を患い、15歳で入院、手術を受ける。苦しい時期を支えてくれたのが音楽だったため、「私も誰かの痛みや寂しさに寄り添いたい」と歌手を志す。毎日の仕事や学校、部活、恋愛など、頑張っている方にとって活力や癒しを与えられる存在になりたい。

 

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るーとも(おかのやともか/るーか)

すっかり夜の帳が落ちたシネシティ広場に登場したのはシンガーのるーかとおかのやともかによるハモリユニット、るーとも。Omoinotake「幾億光年」のカバーでスタートすると、1番るーか、2番おかのやでマイクリレーし、サビでは息の合ったハーモニーを聴かせた。歌い終わったるーかを見たおかのやが「汗だくだくじゃない!?」と驚くと、「サウンドチェックのときから汗が目に入ってきてた」と返す。MCも息ぴったりだ。次に披露されたのは、昨年1月にリリースされたはじめてのオリジナル楽曲「Surrender」。疾走感のあるロックチューンの上でも安定した歌声を聴かせる。

アカペラ繋がりで出会ったという貫代実津季を呼び込んで、TikTokに投稿している「ハモリカラオケ」のリアルバージョンを実演することに。貫代がアカペラで歌うMrs.GREEN APPLE「ライラック」に、二人が即興でハモっていく。鉄壁の完成度に大きな拍手が送られた。続いては二人のソロタイム。今回が人前では初披露だというるーか「Film」。隙間の多いグルーヴィーな音像に生活のあれこれが詰め込まれている、おかのや「えらいな」がパフォーマンスされた。再び二人に戻り、夏にぴったりなMrs.GREEN APPLE「点描の歌」、AI「Story」をカバー。ラストは二人の最新シングル「ハローグッバイ」を高らかに歌い上げた。

おかのや「めちゃくちゃ気持ちよくて! こんなに開けたところで歌えることもなかなかないですし」

るーか「音響もすごくよかったから、普段より5倍くらい歌が上手くなった気がしました(笑)。歌ってるこっちが気持ちよくさせていただきました」

おかのや「お客さんもたくさん見にきてくれたし、人通りも多いから、ちょっと立ち止まったお客さんを惹きつけるぞ! みたいな気持ちでやれましたね。ガッツのある歌が歌えた気がします」

るーか「頻繁に路上ライブをやっているわけではないんですけど、ここは遊びに来てる方が多いんですかね。サラリーマンとかは通り過ぎちゃうことが多いんですけど、遊びに来てる人は興味を持って立ち止まってくれることが多いような気がします」

おかのや「海外からの方も多くて、ライブ後に中国の方から声をかけてもらいました。年齢層も若いですね。SNS以外で生の声を届けられる機会は、こういうオープンスペースしかないと思うので、いいチャンスになりました」

るーか「僕らの活動はコロナ禍ではじまったこともあって、お客さんによりリアルを届けたいという思いもあるんです。今年はそういう一年になればなって」

おかのや「実は4ヶ月連続で東急歌舞伎町タワーの周りで歌わせてもらっているんですよ」

るーか「ズブズブでやってます(笑)」

おかのや「とにかくどんどん生の声をいろんなところに広げていきたいなって思います」

るーとも(おかのやともか/るーか)

るーか と おかのやともか、アカペラで出会った2人が組む日本一のハモリユニット『るーとも』。TikTokやYouTubeを中心に『ハモリカラオケ』で注目を集め、2人の動画総再生数は1億回超え。SUMMER SONIC 2023 公式アンバサダーに就任するなどクリエイター活動でも注目を集める。2024年1月に1st single『Surrender』をリリース。確かな実力と個性が光る歌声の掛け合いでどんな曲も「るーとも色」に染める。

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