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進化は続く! 歌舞伎町とともに歩み続ける路上ミュージシャン Kabukicho Music Live vol.16

歌舞伎町

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Kabukicho Music Live イベント 音楽
DATE : 2024.05.17

それぞれの個性がオーディエンスを包んでいく

Ran

アコースティックギターを抱えて登場したRanは福岡県出身のシンガーソングライター。昨年リリースの「立春、坂道にて」からライブはスタート。煌びやかなギターの音色に伸びやかなメロディー。自然と観客から手拍子が起こる。続く「夜逃げ」では気怠げな世界観を聴かせる。東急歌舞伎町タワー開業1周年をMCで祝いつつ、シネシティ広場の隣のゲームセンターで友達とプリクラを撮ったりした思い出を話す。今では、新宿は電車の乗り換えで立ち寄る程度になったが、気になるサウナがあるらしい。学生時代によく聴いていたという相対性理論「気になるあの娘」、そして「あったかいんで、春の曲やります」とYUI「CHE.R.RY」をカバー。オーディエンスの撮影タイムになり、「いい写真あったらDMで送ってくださーい」とにこやかにコミュニケーションをとっていた。

昨年12月に配信された、“大事な人”という概念に向けて歌詞を書いたという「あなたと」を歌うと、優しいメロディーと歌声に会場が包まれる。続いての「おれんじ」は地元福岡の祖母が送ってくれるみかんからインスパイアされた曲。福岡の警固公園でのストリートライブでよく歌っていた阿部真央「ストーカーの唄~3丁目、貴方の家~」をカバーし、デビュー曲の「ご飯の食べ方」を爽やかに歌い上げてステージを降りた。

「いままで高架下みたいな場所でやることが多かったので、こんなに大きい広場で歌うのはいつもと違った緊張感がありました。やってみたら音の抜けがいいからすごく気持ちよくて、自分自身が楽しんで歌えたと思います。以前、東急歌舞伎町タワーの脇のスペースで歌ったこともあるんですけど、そのときはすごく寒くて。これから暖かくなっていきますし、見ている方もちょうどいいですよね。いろんなアーティストさんが路上ライブをされると思うので、私も頑張らなきゃってパワーをもらいますね。新宿で友達と遊んだりすることもあまりなかったんですけど、今日来てみて一日楽しめるような施設もいっぱいあるんだなってあらためて思いました。音楽活動をはじめて、上京して今年で5年になるんです。いろんなアーティストさんとのコラボを企画していて、難しいなと思うこともあるんですけど、この節目に自分のワクワクすることに挑戦できているので、この一年はそれを全力で楽しんでいこうと思っています」

Ran

福岡県出身のシンガーソングライター。2020年2月より音楽配信アプリ「Eggs」に楽曲をアップロード。2020年8月にデビューミニアルバム『無垢』をタワーレコード内のEggsレーベルよりリリース。2020年渋谷WWW、地元福岡Queblickでワンマンライブを開催。2024年3月に新山詩織とコラボし、「あの日 feat.新山詩織」を配信リリース。

 

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のんぴー

ハワイで学生時代を過ごし、帰国後にシンガーソングライターとして活動を開始したのんぴー。サウンドチェックをしながら、東急歌舞伎町タワーの階段に座っている人々やライブハウスの入場を待って整列する人々に「このあと歌うから見てってよ!」と呼びかける。ファンファーレのSEに乗ってステージに上がり、うやうやしく頭を下げるとハンドマイクで「ウロボロス」をパフォーマンス。ハードなトラックとともにハスキーボイスで激しく歌い、オーディエンスはタオルを回してそれに応える。2曲目はギターを持ち「たら福」を気持ちよさそうに弾き語り、次の「楽笑」では「盛り上がりが足りないと思っております! 手拍子できますか?」とアッパーに煽る。

路上ライブで歌うのは久しぶりだという「for now」、ループマシンを使ってリズムやハーモニーを重ねていく「一日一生」で会場のボルテージもどんどん上がっていく。「でんせん」でもループマシンを駆使し、リアルタイムで音が厚みを増し、「飛ぶぞー!」の煽りでオーディエンスも一斉にジャンプ。大歓声が上がった。最後はシンガーソングライターのアオイエマ。、結美、TOMIがゲスト参加し、J-POPの有名曲マッシュアップをパフォーマンスしてライブを終えた。

「元々路上ライブから活動をはじめた身なので、誰かに迷惑がかかってしまったり、ルールのなかでやらざるを得なかったり、少し厳しいものを感じていたんですけど、こうやって街を歩いている人たちの反応を直接見れるのはやっぱりいいですね。すごく懐かしいものを感じたと同時に、いいイベントだなって。路上ライブの延長で、誰でも触れ合える場所を作り続けてくれるのは素晴らしいです。楽しませていただきました。普段の路上ライブだとあまり荷物を持ち運べないこともあって、機材的な制限があるんですけど、今日は音響もしっかりしてるし、ちゃんとした環境で通りすがりの人にも聴いてもらえるのはすごくいいですよね。昼間とはいえ、新宿歌舞伎町に小学生がいることにも驚いたんですけど(笑)。すごい時代だなって。誰かが動いて、小学生も来れる地域づくりをしてると思うと、日本も捨てたもんじゃないなと思いますし、こうやって歌を通して繋がりをつくれるならすごくうれしいです。“人間パワースポット”ということで活動しているんですけど、自分がずっと頑張り続けることによって、誰かの背中を押せたらいいなと思って、これからも歌い続けます」

のんぴー

2001年9月22日生まれ。ハワイで学生時代を過ごし、帰国後にシンガーソングライターとして活動を開始。音楽活動の中心に、たくさんのファンの皆様からのスポットライトを浴びて存在することで、人々にパワーを与えられるような人になる、“人間パワースポット”という目標を掲げる。4月からはEPリリースを記念して、沖縄から北海道まで全国21ヶ所のライブハウスで「一日一生ツアー」を行う。

 

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一華ひかり

Kabukicho Music Liveには昨年4月以来、3度目の出演となる一華ひかり。ライブは「CASTLE」で華やかに幕を開け、次いでバラード「ソファ」を披露。今年は2度目の47都道府県を巡るワンマンツアーという大きな挑戦を控え、ほかのアーティストから受けた刺激を糧にしていると語った。Tuki.「晩餐歌」カバー、「分恋箱」、「桔梗の花束」と繊細な楽曲を続けて歌う。去年は音楽に対して苦しい葛藤を抱えた時期があったと言い、「みなさんに歌を届けることで自分自身が救われていることにあらためて気付いて、スタート地点に立てました」と、観客への感謝を語った。

大きな失恋を経験したことから「失恋した人にしか歌えない」と宇多田ヒカル「First Love」を情感豊かにカバー。「こんなに辛い思いも、いつかは笑える日が来るはずです」と前向きなメッセージを込めて「さようならはできたのに」を続けて歌った。暖かな陽気と観客の声援に「本当にいい日ですね!(東急歌舞伎町タワーのビジョンも)すごない!? こんなに大画面で!」と大喜び。その後、昨年リリースのアルバム『PRECIOUS』の1、2曲目を飾るハードなロックチューン「UNDON」、「Try to believe」をパフォーマンス。ラストは「みなさんの未来が明るく照らされるように」という願いを歌に込め、「SARARA」で締めくくった。

「すごく楽しかったです。私からはどうしても(TOHOビルの)ゴジラが目にはいってしまうので、ゴジラと目が合いながら『うわ、歌舞伎町だな!』って感じで(笑)。すごく天気にも恵まれて、みなさんと楽しい時間を過ごすことができました。去年の4月にもこのイベントに出演させてもらっているんですけど、あのときは東急歌舞伎町タワーも出来たばかりで『どうなるんだろう』という雰囲気もあったんですけど、今日はすごく人通りも多いし、覗きに来てくださる方もいっぱいいて、この場所の進化もすごく感じました。ライブは本当に生なので、どのライブも同じじゃないんですね。何度やっても緊張しますし、新しい発見があって。自分の成長も未熟なところもすごく感じられるんです。47都道府県ツアーは、自分自身の修行でもあるし、日本全国で応援してくださってるみなさんが来やすい場所に行って、音楽を届けることができればいいなと思っています。もちろん楽しみですし、緊張で不安な部分もたくさんあります。ツアーを完走したら、2025年は海外進出できたらと思っています。日本全国のみなさんに音楽を届けて、次はアジア圏を目指していけたらと。そしていつかは一人で日本武道館を埋められるように成長できたらと思っています」

一華ひかり

千葉県出身のシンガーソングライター。クリアボイスと抜群の歌唱力が武器。路上ライブで全国47都道府県を制覇、音楽番組「THE カラオケ★バトル」(テレビ東京)で優勝、ラジオ出演など活動の幅を広げている。昨年は全国7都市を回るLIVE TOURとZepp DiverCity(TOKYO)でのワンマンライブを開催。2024年はワンマンライブで47都道府県を回るLIVE TOUR『ORIGIN』を7月より開催予定。

 

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イベント情報

日時:2024年4月13日(土)18:00~/4月14日(日)15:30~

場所:歌舞伎町シネシティ広場(東京都新宿区歌舞伎町1丁目19番先)

入場:無料

出演アーティスト:

【4/13】KOKONA/杉本ラララ/和佳奈
【4/14】Ran/のんぴー/一華ひかり

主催:東急株式会社、株式会社東急レクリエーション

後援:新宿区

協力:株式会社TSTエンタテイメント/MOTCHAN NO HEYA – もっちゃんの部屋 –

text:張江浩司

photo:落合由夏

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