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新宿駅周辺で本当においしいケーキに出合おう。スイーツ芸人・スイーツなかのが推薦!

大久保 新宿3丁目 西新宿

買う 食べる
カフェ ギフト スイーツ テイクアウト
DATE : 2023.12.22
がんばったときのご褒美に、誕生日やクリスマスなどのハレの日に……おいしいケーキは、特別なひとときをいっそう彩ってくれる。

この記事では、「新宿駅周辺の本当においしいケーキ」をスイーツ芸人・スイーツなかのさんがキュレーション。老舗の洋菓子店から新進気鋭のパティスリーまで、個性豊かな5店舗から珠玉の逸品を紹介してもらった。

お仕事やお出かけの帰りにはもちろん、わざわざ足をのばしてでも食べたい新宿のケーキ5選。ぜひ、ちょっと贅沢をしたい日の選択肢に入れてほしい。

スイーツなかの

東京生まれ。早稲田大学卒業後、芸人の道へ。子どもの頃から好きだったお菓子を独学で勉強し、パンケーキハットをトレードマークに唯一無二のスイーツ芸人として活動。和洋菓子を1万種類以上食べ歩き、その確かな知識で「林先生の初耳学」「メレンゲの気持ち」などの番組に出演。百貨店の催事企画、行政と取り組んだ監修商品の発売など、幅広い分野で活躍中。

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わざわざ足をはこんで食べたい、新宿駅周辺のとっておきケーキは?

都内の有名スイーツというと自由が丘や表参道をイメージする人も多いかもしれないが、実は新宿駅周辺にも数々の実力派パティスリーたちが。早速ご紹介しよう。

コロンバン 京王新宿サロン「プレミアムアップルパイ」

1924年創業の老舗洋菓子店「コロンバン」は、日本の洋菓子の歴史を語る上では欠かせない名店。京王新宿サロンは関東で唯一、イートインも楽しめる店舗だ。

中でも人気メニューのひとつは、伝統のおいしさを存分に楽しめる「プレミアムアップルパイ」。1ホールに青森産の紅玉をたっぷり2つ使用し、丁寧に煮詰めた上品な甘さが格別だ。絶妙に残されたりんごのシャキシャキ感も、贅沢な味わいを引き立てる。

<スイーツなかのさんのおすすめコメント>

 

洋菓子界で唯一の“宮内庁御用達”。日本を代表するお店です。このプレミアムアップルパイ、上皇陛下が学習院高等科の頃(当時は皇太子殿下)に、寮をこっそり抜け出して銀座のコロンバンで楽しまれた、という逸話もあるんですよ。上皇陛下もお忍びで召し上がった味、ぜひみなさんにも味わってみてほしいです。

そして、諸説はありますが、コロンバンはショートケーキを考案したお店としても知られています。シンプルゆえに味わい深い、名物のショートケーキもナイスィーツ!

ペストリー ブティック(パーク ハイアット 東京)「マロンブルーベリー」

新宿を代表するラグジュアリーホテル・パーク ハイアット 東京の2階には、旬の素材を惜しみなく使ったケーキがずらり。まるでアート作品のように洗練された佇まいは、2020年に就任したエグゼクティブ ペストリーシェフ、ジュリアン ペリネ氏によるもの。

「ペストリー ブティック」を象徴するようなケーキといえば、虹をかたどったビジュアルが印象的なこちら。季節によって異なる素材で展開され、2023年秋冬は栗とベリーを贅沢に調和させている。バランスよく組み立てた甘みをほんのり塩気のあるサブレでまとめ、緻密に計算された味わいまでもが美しい。

<スイーツなかのさんのおすすめコメント>

 

ジュリアン ペリネさんが作るケーキは、お菓子好きのあいだでとても評判が高いんです。華やかで芸術的で、一度見たら忘れられないようなデザインのものも多くて。

こちらのケーキは一見してタルトなのか?ミルフィーユなのか? ……見た目からは想像つかない、食べたときのサプライズ感も素晴らスィーツ! これぞホテルの手がけるケーキ、という高級感もたまりません!

トリアノン「デコシュー」

“昭和レトロ”な赤い看板が目印、1960年創業の老舗洋菓子店「トリアノン」。伝統の技術で丁寧に仕立てた定番スイーツは根強い人気を誇る。なかでも多くのファンに愛されているのが、クリームたっぷりの生シュークリーム。空気をふんだんに含んだホイップクリームにはふんわりと弾力があり、とろけるような舌触りだ。

これをさらにバージョンアップした「デコシュー」にはぜひ注目を。季節のテーマにあわせ、月ごとに限定のフレーバーとデザインが登場する。シュー生地の底にカスタードクリームを仕込み、その上に季節の味の生クリームを惜しげもなくのせている。12月はマロン、1月はいちご……毎月がらりと変わる表情を楽しみにしている人も多いそう。

<スイーツなかのさんのおすすめコメント>

 

トリアノンに行くとつい食べてしまうのがシュークリームです。定番の生シュークリームも大好きですが、今回おすすめしたいのは見た目にも豪華なデコシュー! 毎月変わる味わいには、お店のこだわりを感じます。レトロブームの今、昔ながらの風情が残るお店の雰囲気もナイスィーツ! クラシカルな店内と華やかなスイーツは、写真に撮りたくなる組み合わせです。

GARDEN HOUSE SHINJUKU「ほうじ茶チーズケーキ」

鎌倉発の人気レストランの2号店である「GARDEN HOUSE SHINJUKU」。チーズケーキ好きなら一度は食べておきたいのが、この「ほうじ茶チーズケーキ」だ。一口運ぶごとに、チーズの濃厚な風味と爽やかな酸味、そして芳ばしい焙煎香が豊かに広がる。

茶葉は日本橋人形町の老舗・森乃園の「薬膳ほうじ茶」を使用。生クリームで丁寧に煮出すことで、奥深い香りをしっかりと生地にうつしているそうだ。別添えのほうじ茶ソースをかければ、よりリッチに香りを楽しめる。

<スイーツなかのさんのおすすめコメント>

 

チーズケーキをひとつ選ぶのなら……悩みましたが、新宿でおすすめはコレ! 食べたときの香り高さはもちろん、何よりもいいのは生地自体の食感。しっかり焼き込んでいるのにムースみたいになめらかで、口溶けの良さが素晴らスィーツ! “湯煎焼き”されているのがポイントですね。

添えられたソースをかければ、ますますほうじ茶感がアップ。まずはそのまま食べて、あとからソースで“味変”するのもおすすめです!

PAYSAGE 新宿伊勢丹店「ガーデン」

2023年11月、伊勢丹 新宿店にオープンしたばかりの気鋭の新店「PAYSAGE(ペイサージュ)新宿伊勢丹店」。数々の名店でシェフパティシエをつとめた江藤英樹氏のブランドだ。これまでは催事を中心に販売されてきたが、この度待望の常設店が開店。

シグネチャーであるプティガトー「ガーデン」は、ミルクティームースに甘酸っぱいフランボワーズをあしらった美しい一品。爽やかな自然を思わせる香りのハーモニーは、イギリスで幼少期を過ごした江藤氏の原体験がインスピレーションになっているそう。使用している紅茶は5種類の茶葉とベリーなどをブレンドした、こだわりのオリジナルだ。

<スイーツなかのさんのおすすめコメント>

 

きらびやかな見た目はレストランでいただくデセールのようですよね。「ペイサージュ」という店名は、“景色”を意味するフランス語。その名の通り、シェフが今まで見てきた風景や思い出が、ケーキ一つひとつに込められているのも素敵です。一口食べるとどこか懐かしい気持ちにしてくれるのは、そのためかもしれません。上品な香りとともに広がる、優しい甘さがナイスィーツ!

伝統と新しさが共存する新宿で、お気に入りのケーキと出合おう

「もともと吉本興業に所属していたこともあって、(本社のある)新宿は馴染みのある街です。日々めまぐるしく変化するけれど、揺るがないディープさもある。昔ながらの良さもありつつ、新しさもある。“振り幅”の大きさが新宿らしさだと思っています」とスイーツなかのさん。

老舗から気鋭まで幅広く選んだ今回のラインナップも、そんな“新宿らしさ”を意識したそう。

振り幅が大きいからこそ、気分にあわせてさまざまなテイストを選べるのが新宿という街のおもしろさ。それは、スイーツでも同様といえそうだ。ちょっとしたご褒美や特別な日のおともに、ぜひ新宿でケーキを選んでみては。

文:徳永留依子

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