新・歌舞伎町ガイド

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新宿で見つけたセンスのいい花屋。訪れるだけで気分が華やぐ個性的な4店

新宿2丁目 新宿3丁目 歌舞伎町 西新宿

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DATE : 2023.12.08
行きつけの花屋があると、日常が少し華やぐ。初めて見る花との出合いにわくわくしたり、スタッフとの会話を楽しんだり。こだわりの感じられる、独自の世界観を持つ花屋には、たびたび立ち寄りたくなるような理由があるのだ。この記事では、新宿に足を運んだ際につい立ち寄りたくなる花屋を、厳選して4店紹介。ホリデーシーズンを彩ってくれる、お店おすすめの花束もご覧あれ。

パッと目を惹く個性的なー輪に出合える|ex. flower shop & laboratory SHINJUKU

東急歌舞伎町タワー1階をぐるりと歩いて行くと、多種多様なグリーンのプランターに出くわす。「ex. flower shop & laboratory SHINJUKU」(以下イクス)は、菊やバラ、カーネーションといった定番から、他ではあまり出合えない珍しいものまで、40〜50種類もの品種がラインナップされるハイセンスな花屋。

店内に入ると、赤や黄、紫やピンクといった色とりどりの花が出迎えてくれる。この日は暖色系が目立つ印象だったが、週に3回仕入れするという草花は、次の週にはまったく顔ぶれが変わるらしい。

土地柄、10〜20代の若者や外国人のお客さん、夜のお店の方も多く、さまざまな用途でこのお店を訪れるという。「はっきりとした色の花をお求めになる方が多いですが、イクスではシックな、流行りのくすみカラーの花を提案することもあります。個性的な花を見て、新しい花を知れたと喜んでもらえるとうれしいですね」とスタッフの北爪さん。

イクスがおすすめする、ベルギーのフラワーベースブランド「Henry Dean(ヘンリーディーン)」 などの花器。色や形が一つひとつ異なるので、お気に入りを探すのもおもしろい

店頭では、クリスマスリースやスワッグも販売中。自分好みのオーダーもできるので、色や形でリクエストしてもいいかもしれない。

クリスマスのギフトに、ワインレッドのダリアと真っ赤なバラがアクセントのエレガントな雰囲気の花束をおすすめしてくれた

ふらりと会いに行きたくなる、新宿駅近の花屋|ew.note

提供:ew.note

NEWoMan新宿の2階、メインエントランスを抜けてすぐのところにある「ew.note」。「花を棄てずに未来に繋げる」をテーマにした、あらゆる花のクリエイションで活躍中の篠崎恵美さんが手がけるフラワーショップだ。ファッションやコスメショップの並びにあり、柔らかく華やかな香りを放っている。

提供:ew.note

店内中心にある大きなカウンターの上には、旬の花はもちろん、季節を先取りできる春の花もラインナップ。買い物のついでに、若者やファミリー、年配の方まで幅広い世代の方が立ち寄るという。スタッフの原さんは「今日もきれいなお花を見に来たの」と、いつも気軽に立ち寄ってくれる常連客が何人もいることを、うれしそうに教えてくれた。

提供:ew.note

生花の他に、ドライフラワーアイテムも豊富。リースやフラワーボックス、ガラスボトル、押し花のバッジなどさまざまな形にドレスアップして販売されている。こういった工夫で花のロスを限りなくゼロにしている姿勢からも、花への愛が感じられるお店だ。

提供:ew.note

ちなみに、ew.noteの花は、新宿駅構内に設置されている自動販売機でも購入することができる。ミライナタワー改札エレベーター付近にあり、日替わりでスタッフおすすめの花を置いているのだ。お店が開いてない時間帯も購入できるので、会社帰りのビジネスマンなどによく利用されているのだとか。いつもの手土産を、お菓子から花束に変えてみてもいいかもしれない。

この時季にぴったりな赤縁の花びらがかわいらしい白いダリアと紅のツバキなど、赤×白を基 調としたクリスマスカラーの花束/提供:ew.note

カフェのような居心地!花とワインとアートが一度に楽しめる|AZALEA

新宿御苑駅から徒歩3分、ローカルな雰囲気漂う花園通り沿いの「AZALEA(アザレア)」。本場イタリアの星付きレストランにてワインを学んだの店長とフローリストの西川さんによるワインと花のお店で、アートギャラリーにもなっている。お店に入った瞬間、天井に所狭しと吊るされたドライフラワーの香りに包まれた。

天井に吊るされたドライフラワーは、1 本から購入可能。色々な種類を合わせて花束にする人も

できるだけ長期間、花の色や形が楽しめるように早い段階でドライフラワーにアレンジし、1年以上保つものもあるという。落ちてしまった花びらも集めておき、西川さんが素敵な作品に仕上げてくれるので、ロスになる花はない。

「ワイン好きな人が花を、花を買いに来た人がワインを、アートを観に来た人がワインや花に興味を持つきっかけになってくれたらいい」と、店長の藤木さん。地域の活性化にも貢献したいというホットなお人柄もあり、下校時間には、近所の小学生が元気よく挨拶しながら出入りする姿が見られる。子どもたちは、みんな「花とこのお店が好き!」と笑顔を向けてくれた。

店内でワイングラスを傾けながら、花とアートを堪能。そんな贅沢な時間を味わいに、足を運んでみてほしい。

西川さんのおすすめは、真っ赤なウインターベリーとガーベラを南国風の大きな葉と束ねた大胆な組み合わせ

アットホームで“花愛”溢れる店主とのおしゃべりが楽しい|ハナミドリ

都営大戸線西新宿五丁目駅から徒歩3分。閑静な住宅街を歩いて行くと、入り口がわからないほど緑に囲まれた「ハナミドリ」が現れる。築60年以上もの味のある物件は、以前はきれいなオカメヅタで覆われていて、店主の上田さんが一目惚れして借りたのだそう。

店内は、絶えず手を動かす上田さんの下に小さなわんこもいて、「町のお花屋さん」というアットホームな雰囲気。花のラインナップは、「市場で見つけた旬でかわいいもの」。

店舗への装花の依頼もかなりあるという上田さん。そんな上田さんの目利きにより並べられた花や植物たちは、どこかエキゾチックな印象も。海外から輸入された珍しい品種も置いている。

「きれいな色や形にするのに品種改良を重ねて、商品化されるまでに何年もかかるんですよね。農家さんが手間ひま愛情かけて美しくなった花たちを、誰かに手にとってもらえたら何よりです」。花一つひとつについて、大事に育てられてきたストーリーを楽しそうに教えてくれる上田さん。訪れた人も、そんな話に花への愛着が芽生えるに違いない。

市場に出て間もないシクラメンの「スワン」という品種。白鳥の羽根のようなヒラヒラとした花びらがとてもかわいくてギフトにもおすすめ

新宿で、行きつけの花屋を見つけよう

カフェのように居心地が良く、地域密着型店のような気さくな店主がいて、アパレルショップのような刺激もある。新宿を通ると「なんとなく立ち寄ってしまう」そんな花屋の存在は、暮らしに彩りを添え、あたたかな気持ちにさせてくれるはず。新宿に来たなら、特別な日ではなくとも、お店に足を運んでみてはいかがだろう。

文:朝倉奈緒
写真:瀧川寛

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