新・歌舞伎町ガイド

エリア

FOLLOW US:

新宿のお祭り5選。神輿に屋台!街がアツく盛り上がる“ハレの日”に出かけよう

新宿3丁目 歌舞伎町 西新宿

ガイド 観る 遊ぶ
イベント パワースポット
DATE : 2023.09.15
小粋なお囃子や太鼓の音に誘われてふらりと立ち寄れば、非日常感に胸が高鳴るお祭りの日。人が集まる場所には、お祭りの文化があるもの。江戸時代から今に至るまで栄える新宿も例外ではない。実は新宿には歴史の深い寺社も多く、活気ある祭りが四季を通じて開催されているのだ。

本記事では、新宿で押さえておきたい5つのお祭りをご紹介する。ぜひ開催時期をチェックして、ハレの日の盛り上がりを体験してほしい。

【5月】花園神社 例大祭|初夏の新宿を盛り上げる荘厳なお神輿

歌舞伎町の繁華街に隣接し、一年を通して多くの人で賑わうのが花園神社だ。江戸時代初期から、新宿の総鎮守として重要な役割を担ってきたそう。また境内末社の芸能浅間神社は、芸事の神様として親しまれている。

年間を通してさまざまな祭りを執り行うが、最も重要な例大祭が開催されるのは毎年5月下旬。偶数年は「本祭」となり、2基の宮神輿(本社神輿・雷電神輿)が渡御。奇数年は「陰祭」となり、氏子8ゕ町の町会神輿がそれぞれに祭りを盛り上げる。神社の外まで大規模に展開される屋台も楽しみのひとつ。

花園神社 例大祭
開催時期:5月28日に近い土・日・月曜
開催場所:花園神社

【7月】新宿エイサーまつり|真夏の新宿を彩る沖縄の風

真夏の新宿を盛り上げるのは、新宿エイサーまつり。毎年7月の最終土曜日に開催される。エイサーとは、沖縄の旧盆の最終日に、祖先をあの世へ送り出す踊り。三線や太鼓の演奏とともに、勇壮な演舞で新宿駅周辺を華やかに彩る。例年100万人以上が来場し、2023年には20チーム以上が集結。名実ともに新宿の夏の風物詩となっている。

毎年各チームが趣向を凝らしたエイサーで競演するほか、沖縄フードを中心に展開する「屋台メシ」も人気だ。夏の野外、オリオンビールで乾杯するのもたまらない。

新宿エイサー祭り
開催時期:毎年7月の最終土曜
開催場所:新宿東口一帯(新宿アルタ前、新宿高野ビル前、ビックロ前、伊勢丹新宿店前)

【9月】新宿十二社 熊野神社 例大祭|希少な神輿スタイル「千鳥担ぎ」に注目

都庁のすぐそばに位置し、その歴史は室町時代までさかのぼるという新宿十二社 熊野神社。高層ビルに囲まれるようになった現在でも、街の守り神であり続けている。

毎年9月の第3土日に例大祭が行われ、2日目には神輿が威勢よく新宿の街を練り歩く。3年に1度、神社の宮神輿である一ノ宮と二ノ宮がおこなわれ、その他の年は氏子町各睦の神輿が登場する。小刻みな足取りが特徴の、熊野神社独特のスタイル「千鳥担ぎ」には注目しておきたいところだ。そのほか、日中には境内で里神楽が奉納される。

今年の例大祭では、9月16日に宵宮、17日に大祭式がおこなわれる。両日とも昼に里神楽があり、露店も22:00まで出店予定だ。今年は、氏子町各睦の神輿がおこなわれる。

新宿十二社 熊野神社 例大祭
開催時期:毎年9月の第3土・日曜
開催場所:十二社熊野神社

【9・10月】稲荷鬼王神社|幽玄な世界観に引き込まれる、「鬼」を祀る全国唯一の神社

鬼の王様の名を持つ、全国唯一の神社・稲荷鬼王神社。皮膚病などにご利益があるといわれ、「撫で守り」の授与が江戸時代から評判なのだそう。境内の三島神社には、新宿山ノ手七福神の一柱である恵比寿神も祀られている。

9月中旬に行われる例大祭では、鬼の面が彫られたお神輿が登場する。ほかで見ることのない、非常に珍しい風貌だ。夜には鬼の面をつけた若衆が神輿の宮入りを出迎え、なんとも幻想的な雰囲気。境内には蝋燭がともされ、大正琴や太鼓の音色が幽玄の世界観を一層引き立てる。

また、毎年10月の19~20日に開催される「えびすべったら祭り」は、金運にご利益があるいわれている。「べったら漬け」を買い求めると金運がつき、食べれば福がお腹に溜まるそう。境内では「昭和の時代展」が行われ、古き良き時代に思いを馳せることができるだろう。

また、このべったら祭りが行われるシーズンは、「大新宿区まつり」と称し、新宿区の各地で大小さまざまな祭りが執り行われる。新宿区の秋の風物詩でもある「大新宿区まつり」の情報はこちらで確認してほしい。

稲荷鬼王神社 例大祭
開催時期:毎年9月中旬
開催場所:稲荷鬼王神社
開催時間:2023年は9月17日に余興(13:00頃〜)、9月18日はお神輿渡御(15:00頃出御)

鬼王神社のえびすべったら祭り
開催時期:毎年10月の19・20日
開催場所:稲荷鬼王神社
開催時間:各日とも正午~20:00頃まで(境内参拝は自由)

大新宿区まつり
URL:OFFCIAL SITE

【11月】花園神社 大酉祭|商売繁盛の縁起物「熊手」がずらりと並ぶさまは圧巻

花園神社といえば、もっとも有名なのが11月の「酉の日」に開催される大酉祭だろう。「酉の市」とも呼ばれ、商売繁盛の縁起ものである飾り熊手がその名物。ずらりと並ぶ熊手の露店に多くの人が集まり、その活気は夜まで途切れない。

酉の日は12日おきに訪れるため、11月中に2〜3回開催されるのも特徴だ。それぞれ「一の酉」「二の酉」「三の酉」と呼ばれ、2023年は11月11日(土)、11月23日(木)の2回。当日はもちろん、前夜祭も多くの人で賑わう、新宿を代表するイベントのひとつ。

花園神社 大酉祭
開催時期:毎年11月
開催場所:花園神社

お祭りの活気とともに、街の歴史にも思いを馳せて

人が集まる場所には、祭りあり。高層ビルが林立する大都会でありつつ、由緒正しい寺社を多く構える新宿。それぞれに個性豊かなお祭りが執り行われ、この街らしい鮮やかな活気があふれている。ぜひ貴重なハレの日に立ち寄って、人々のエネルギーを感じてほしい。古くから脈々と受け継がれるその熱気とともに、街の歴史にも思いを馳せたい。

文:徳永留依子

こんな記事もおすすめ