友人との特別なディナーや大人デート、はたまた一人でゆっくりたそがれたい夜にも。きらめく東京の輝きを眺めながら、新宿でゴージャスな気分に浸りたい……。そんなときの参考にしてもらえたら。
新宿のおすすめ夜景スポット9選
新宿エリアの夜景スポットを「気軽に立ち寄って無料で楽しめるスポット」と「混雑を気にせず夜景を堪能できるスポット」のカテゴリーに分けて紹介する。
一日当たりの乗降客数世界一を誇る新宿駅周辺は、徒歩圏内で行ける場所が多いことが魅力だ。さらに、新宿はJRの線路を挟んで西側に副都心のコンクリートジャングル、東側は不夜城と呼ばれる歌舞伎町などの歓楽街が広がり、表裏一体の魅力をもつ街である。この静と動のエネルギーが放つ夜の絶景をぜひ高層階から楽しんでほしい。
気軽に立ち寄って無料で楽しめる夜景スポット
高層ビルが多い新宿エリアは、様々な方向から綺麗な夜景を楽しめることが魅力。なかには、だれもが無料で立ち寄れる建物も点在しており、気軽に夜景を眺めたいとき時に重宝するのが、以下の3カ所だ。
- 東京都庁 展望室
- 新宿野村ビル 展望ロビー
- 新宿高島屋タイムズスクエア ホワイトガーデン
仕事帰りやディナーの後などにふらっと立ち寄ってみてほしい。
200mを超える東京屈指の名建築から望む夜景 | 東京都庁 展望室
日本を代表する建築家のひとり、丹下健三の“作品”としても知られる「東京都庁」は、地上48階、243mの高さを誇り、新宿の中でもひときわ存在感を放つスポット。45階には東西南北に設えられた窓から東京を360度一望できる展望室があり、無料で入室できる。
展望室へは、第一本庁舎の1階から展望室専用エレベータを利用。地上202mの高さにあり、もちろんその眺めは圧巻。夜景の美しさだけでなく、内部の展望室も含めて「建築」を楽しめるのは都庁ならでは。
人気のため、入室の順番待ちになることも珍しくなく、時間には余裕を持って訪れたい。開室スケジュールや混雑状況は公式サイトからチェックできるので、事前確認するのがおすすめだ。
進化し続ける西新宿の摩天楼 | 新宿野村ビル 展望ロビー
1978年に開業した「新宿野村ビルディング(新宿野村ビル)」は西新宿の高層ビル群を代表する建物のひとつであり、地上50階かつ約210mという高さも特徴だ。その49階と50階は眺望レストラン群「SKY Restaurants」となっており、最上階の一角に展望ロビーが設けられている。
このロビーはレストランの利用者以外も自由に出入り可能。2020年に行われたリニューアルによってスタイリッシュに進化し、壁にはプロジェクションマッピングの仕掛けが施されるなどエンターテインメント性もアップした。プロジェクションマッピングの内容は季節によっても変わるので、眺望だけではなく、さまざまな演出を楽しむことができる。
眺望で印象的なのは、目の前の新宿アイランドタワーや新宿三井ビルディングのダイナミックな姿。周辺の高層ビル群も美しく、遠くには東京西部の夜景が眺められる。前述の東京都庁からも比較的近いので、ぜひ両方訪れてほしい。
開放的な空間で夜景を眺めるくつろぎのひと時 | 新宿タカシマヤタイムズスクエア ホワイトガーデン
新宿タカシマヤタイムズスクエア13階のレストランズパークには屋上庭園「ホワイトガーデン」があり、南側では時計台を兼ねたドコモタワー。そして、東側では新宿御苑越しに都心のアーバンナイトビューが楽しめる。
ガーデンというだけあって緑が多く、昼間は休憩スポットとして賑わっているが、夜は比較的人が少なく、オープンエアで心地よい開放感のなかで夜景を眺められることが特徴だ。ガーデンを望むレストランも多数あり、テラス席での食事を楽しむこともできる。
なお、クリスマスシーズンには一部がイルミネーションで彩られ、夜景とともにロマンティックな雰囲気が味わえる。新宿駅から比較的近い場所にあるため、待ち合わせに使うのもおすすめだ。
混雑を気にせず夜景を堪能できるスポット
世界中から多くの人が集う新宿には、魅力的な飲食店や宿泊施設が数多くある。高層階のレストランやバーで食事やお酒を楽しみながら、またはホテルでゆっくりくつろぎながら、ラグジュアリーな夜景を堪能できるスポットを紹介しよう。
- サザンタワーダイニング
- 86(エイティーシックス)
- roof top bar & terrace G(ルーフトップバーアンドテラスジー)
- JAM17 TERRACE(ジャムセブンティーンテラス)
- パークハイアット東京
- BELLUSTAR TOKYO(ベルスタートウキョウ)
【レストラン】ひとりでもグループでも。使い勝手のいい天空の美食処 | サザンタワーダイニング
新宿駅の南口から徒歩3分と、アクセス抜群な「小田急ホテルセンチュリーサザンタワー」の20階にあるレストランが「サザンタワーダイニング」だ。
“プレザント&パノラミックビュー”をコンセプトに、店内には利用シーンによって使い分けることができるバルとレストランがある。地上約100mの高さで、天井まである大きな窓から東南西と3方向の夜景を楽しめる。
料理はフレンチの技法を巧みに使いつつ、イタリアンやスパニッシュなども表現する遊び心満点の幅広いメニューを提供。店内にはひとりで気軽に利用できるカウンター席のほか、カップルやグループで会話が弾む円卓のテーブル席やベンチ席、サクッと使えるスタンディングテーブルなど多彩に用意され、自由度の高さも魅力だ。
【バー】ニューヨークスタイルのルーフトップバーでカジュアルに夜景を楽しむ | 86(エイティーシックス)
米国発のラグジュアリーライフスタイルホテルが日本初上陸し、2020年に開業した「キンプトン新宿東京」。そこから2年の時を経て、2022年にオープンしたバーが「86(エイティーシックス)」だ。ホテルは地上17階建てで、同店はその最上階のペントハウスに位置するルーフトップバーとなっているため、ひときわ優雅な夜景を思う存分楽しめる。
1920~1933年の米国禁酒法時代から着想を得た芸術的なカクテルや、美食家のための独創的でダイナミックなアジアンソウルフードが魅力だ。店内の窓は大きく開放的にあふれ、さらにオープンテラスでくつろぐこともできる。
ナイトタイムの愉悦やデートなどで、思い思いのひと時を過ごそう。
【バー】早い時間から楽しむならココ | roof top bar & terrace G(ルーフトップバーアンドテラスジー)
歌舞伎町のデザイナーズホテル「新宿グランベルホテル」の13階にあるスタイリッシュなダイニングバーが「roof top bar & terrace G(ルーフトップバーアンドテラスジー)」だ。その名の通り、ルーフトップの客席とテラスシートを備えた空間になっていて、随所に設えられたグリーンがいっそうの開放感を演出する。
大きな窓はほぼフルオープンする仕様で、エネルギーにあふれる歌舞伎町を眼下に望めるほか、「モード学園コクーンタワー」をはじめとする西新宿のビル群や、「ドコモタワー」など代々木方面から以南の東京夜景を楽しめる。
14:00~19:00は毎日ハッピーアワーを実施しているので、早めの時間から飲む際には見逃せない一軒だ。
【レストラン・バー】新名所に誕生した遊び心満点の空間 | JAM17 DINING(ジャムセブンティーンダイニング)
ホテルとエンタメ施設からなる超高層ビル「東急歌舞伎町タワー」。その17階にオープンしたのが「JAM17 DINING(ジャムセブンティーンダイニング)」だ。ここはルーフトップテラスやパーティールーム、ライブ感あふれるダイニングやバーで構成された「JAM17 DINING & BAR」の一角で、窓の向こうには新宿の夜景を眺められる。
店内は、オープンキッチンのライブ感あふれる空間で五感を刺激する、GROOVE感満載のダイニング。キッチンの中心に構えられた石窯で焼き上げる、旨味を閉じ込めた野菜のグリルがおすすめメニュー。新たなエネルギーを発し続ける新しいまちの社交場で景色とともに楽しもう。
【ホテル】プールでもジムでも。地上235mのラグジュアリーホテルはどこからでも夜景を堪能可能 | パーク ハイアット 東京
東京都庁と同様に名建築家の丹下健三氏が設計した「新宿パークタワー」。地上52階、235mの高さを誇る同ビルの39~52階に位置するのが、日本屈指のラグジュアリーホテル「パーク ハイアット 東京」だ。
館内には都会的でアートにあふれる洗練された空間が広がり、スイート23室を含む全177の客室が用意されている。全部屋から東京の夜景を一望できるのはもちろん、そのビューは館内の各施設からも楽しめる。
最上階のシグネチャーダイニング「ニューヨーク グリル&バー」や日本料理「梢」をはじめとする個性豊かなレストランのほか、宿泊者と会員はスパ&フィットネス「クラブ オン ザ パーク」のプールやジムで、その優雅な景色を堪能できる。
【ホテル】非日常の世界へといざなう天空のリゾート | BELLUSTAR TOKYO(ベルスター東京)
前述した新宿の新名所ともいえる「東急歌舞伎町タワー」。地上48階で高さ225mを誇るこの超高層タワーの上層部に位置するのが「BELLUSTAR TOKYO, A Pan Pacific Hotel」だ。
地上の喧騒から離れた特別な空間を楽しむ都会のラグジュアリーホテル。全97の客室(39~47階)は、窓から眼下に東京を一望できる抜群の眺望が特徴だ。
さらに、計5室のペントハウス(45~47階)、高さ約200mに位置する3層吹き抜けの圧倒的な空間が特徴のレストラン&バー(45階)、スパ(47階)を備え、輝きに満ちたナイトビューとともに最上のエクスペリエンスを体験させてくれる。
新宿の夜景を眺めながら素敵なひと時を
公共施設に百貨店、レストランにホテルなど、多種多様なビューエリアを紹介した。無料でも楽しめる場所が多い新宿は、夜景スポットの穴場な街であり宝庫ともいえるだろう。その輝きは四季やシーズンイベントなどによっても装いや色彩が異なり、眺めるたびに感じ方も変わるはず。気に入ったスポットがあれば、何度でも訪れてほしい。
文:中山秀明