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『歌舞伎町 MUSIC CHRONICLE 2023』に出演する若手人気バンド、the quiet room、トンボコープ、パーカーズが、“令和の音楽&ライブハウスシーン”を語る!

歌舞伎町

インタビュー
ライブハウス 音楽
DATE : 2023.07.10
歌舞伎町に新たな時代を担う“令和のアーティスト”が多数集結!8月10日(木・祝前日)に開催される、 新宿LOFT、新宿MARZ、新宿Marbleと歌舞伎町のライブハウスを舞台とした、サーキットライブイベント『歌舞伎町 MUSIC CHRONICLE 2023 』(※1)。歌舞伎町を拠点とした音楽シーンの新たな時代を切り拓くべく、立ち上げられたこのイベント。出演バンドを代表する女性メンバーに話を聞いた鼎談企画 第1弾(※2)に続き、第2弾ではthe quiet room菊池 遼(Vo&Gt)、トンボコープ 雪村りん(Vo&Gt)、パーカーズ 豊田賢一郎(Vo&Gt)と、出演バンドを代表する男性メンバー3名に話を聞く。

1…歌舞伎町 MUSIC CHRONICLE 2023

2…第1弾

the quiet room

2010年茨城県水戸市で結成、男性3人組ロックバンド。

『表情豊かに生きる』をテーマに活動を続け、聞いていて安心感のあるサウンドと親しみがこもった綺麗な歌声で、聴いている人の感情も自ずと晴れやかになるのが”クワルー”の楽曲。

数々の大型フェスに出演、タイアップに使用され、来年2024年1月14日にはバンド活動最大規模となるZepp Shinjukuでのワンマンも決定。

現在もライブハウスの最前線を率いる存在として、彼らの楽曲を聴いてバンドを始めた後輩たちも数多く、まだまだクワルーの勢いは止まることを知らない。

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(168)日のサマー

トンボコープ

2022年4月5日本格始動、平均21歳東京発4人組バンド。

活動開始を発表直後より楽曲の完成度の高さに魅かれ、その後各地の音楽関係者からの注目も集め始めサーキットフェスにも多数出演を果たし、今や入場規制必須。

翌年5月に開催した初自主企画は見事SOLD OUT。

その後「Now is the best!!!」が口コミにより大拡散され、Spotify 「バイラルトップ50 – 日本」週間チャートにて2週連続1位を獲得。

その他Apple Music やLINE MUSIC等配信サービスでも数々のトップアーティストを差し置いて上位ランクインを果たすなど、結成1年にして他アーティストを圧倒する勢いを魅せつける大注目のロックバンド。

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ストーリーモンスター

パーカーズ

2021年3月結成、”POPS日本代表”を掲げて音楽を発信し続けている男性4人組バンド。

結成1年後の初自主企画がソールドアウト、2022年3月に公開したパーカーズ初のMV「Goodbye」が、1週間で5,000回再生を記録。

今年1月Tiktokにて「運命の人」が話題となり、Youtubeにて1か月で10万回再生を突破。

一度聴いたら頭から離れないワードセンスと、あたたかな楽曲の世界観、聴いていて楽しくなれるPOPさ。

ふとした日常の生活の中に溶け込むメロディーがクセになるパーカーズの今後の活躍から目が離せない。

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Goodbye

僕たちの世代でライブハウスをもっと盛り上げたい

――それぞれ、バンド同士の面識や交流はあったんですか?

菊池 トンボコープさんは『下北沢シャングリラ』で、the shes gone、anewhiteとスリーマンをやった時、オープニングアクトで出ていて一度ライブを観ました。the shes goneやanewhiteは後輩なんですけど、さらに下の後輩が出てきたって震えましたね。なんだか怖くなって「よろしくお願いします!」って敬語で挨拶しちゃいました(笑)。

――あはは。若いバンドとやることで受ける刺激も大きいですか?

菊池 下の世代とやることで受ける刺激はたくさんあるので、そういう場には積極的に出ていくようにしています。『歌舞伎町 MUSIC CHRONICLE』は後輩もいれば、同世代や先輩もいて、広い世代が揃っているので。色んな視点でイベントを楽しみたいと思っています。

雪村 僕らはthe quiet roomさんを高校生の頃から知ってたので、一緒にライブが出来て、「マジか!? 俺たち、こんなとこまで来ちゃったんだ!」という感覚でした。パーカーズさんも一度、対バンさせていただいて。パーカーズさんがトリだったんですけど、むちゃくちゃ楽しい雰囲気で。「自分たちもこういうライブが出来たらな」と思いました。

豊田 嬉しいです。トンボコープのライブを観せてもらって、すごく居心地の良い空間を作っていて、曲もカッコいいし、とても楽しかったです。また対バンさせて頂くので次回も楽しみです。

――『下北沢シャングリラ』の名前が出ましたが、下北沢でライブすることが多い?

菊池 そうですね、下北沢は多いですね。

雪村 僕たちもそうですね。

――日本一の繁華街である歌舞伎町は、最近もZepp Shinjuku (TOKYO)(以下、Zepp Shinjuku)が出来たり、ライブハウスの街という一面もありますが。歌舞伎町ってどんなイメージですか?

豊田 ライブハウスが熱いですよね。僕ら、歌舞伎町のライブハウスは2回出させてもらっていて。『新宿SAMURAI』とサーキットライブの『見放題東京』で『新宿Motion』に出ているんですが。Motionはビルの5階にあって、ライブハウスといえば地下のイメージだったので、「5階なんだ! すごいな」と思ったり(笑)。あと、僕は八王子の出身なんですけど、歌舞伎町は背筋をピンと伸ばして歩く街というイメージがあって。ゴジラが覗いてたり華やかな街ですけど、緊張感はあります。

雪村 僕も東京の西の方の出身なんで、歌舞伎町はちょっと身構えるところがあります。子供の頃は、「大人と目が合ったらさらわれる!」と思ってて。初めて来た時は、ぶるぶる震えてたんですけど(笑)。大人になってよく来るようになって、「ライブハウスの街なんだな」という印象になってきました。ライブハウスがそこまで目立っていないのは、ホストとかクラブとか、他の界隈も賑わってるからだと思っていて。こんなこと言うとおこがましいですけど、僕たちの世代でライブハウスをもっと盛り上げていきたいと思ってます。

菊池 バンドやってると新宿のライブハウスに来る機会は多いですね。出演したことも何度もありますが、最近はライブを観に来ることが増えましたね。上京したての頃は「怖っ!」と思っていたけど、さすがに慣れてきました。むしろ最近はライブハウスが多くて、過ごしやすい街だなと思うようになってきたので『歌舞伎町 MUSIC CHRONICLE』に来る人も、安心して遊びに来てもらえればと思います。あと、僕らは来年、Zepp Shinjukuでのワンマンも決まってるので、そちらも気軽に来てもらえたらと!

the quiet room 菊池さん

――the quiet roomが、Zepp Shinjukuでワンマンをやろうと思ったキッカケはあったんですか?

菊池 Zeppってお台場とか羽田とか普段バンドが集まる下北や渋谷から少し遠いイメージがあったので、なんとなく先の目標だと思っていたのですが、、、。新宿に出来たことでかなり近い場所に目標のライブハウスが出来たんだと感じましたね。なので、すぐにスケジュールを押さえてもらって、ワンマンを決めました。念願のZeppワンマンなので、気合い入ってます!

――新宿ということで身近さも感じるし、目標として明確に見えやすいですよね。

菊池 そうですね。あと、Zepp Shinjukuのこけら落とし初日が事務所の先輩のSUPER BEAVERで。ライブを観させてもらって、さらに憧れの舞台になったので。今年1年はZeppワンマンの成功を目標に頑張りたいと思ってます。

――SUPER BEAVERのこけら落としの日は、屋外ビジョンにもライブ映像が映ったり。歌舞伎町が大きく変わった気がしましたよね。

菊池 凄かったですね、震えて観てました。色んな人が集まってたし、アミューズメント感があって。さらに人が集まりやすい街になったなと思ったし、外にタオルを持った人たちが集まっているのを見て、「歌舞伎町、変わったんだな」と僕も思いましたし。ロックバンドとして、ひとつ分かりやすい目標が出来たと思いました。

コロナ前よりもライブは盛り上がっている

――コロナ禍の規制も無くなって、ライブハウスに活気が戻ってきた感もありますが、最近のライブハウスの雰囲気はいかがですか?

豊田 僕らは1年ちょっと前に結成したんですけど、その頃はコロナど真ん中だったので。いまは声出しの曲でもレスポンスが帰ってきたり、すごく楽しみやすい、温かい空間が生まれていて、以前の楽しいライブハウスに戻りつつあるかな? とは感じています。お客さんの表情もしっかり見えるんで、気持ちよくてしょうがないです。

パーカーズ 豊田さん

――お客さんの反応が変わって、「ライブ向けの曲を作りたいな」とか、発想も変わってきました?

豊田 そうですね。いま、新曲を作ってるんですけど、せっかく声を出せるようになったので、みんなで声出しして楽しめるような曲を作ったり。もっとライブハウスで色んなことが出来たらなと思ってるので、楽しみにしてもらえると嬉しいです。

――the quiet roomは、コロナ前の風景もよく知ってますけど。トンボコープとパーカーズはバンドとして、コロナ前のライブを経験していないんですよね?

雪村 そうですね。高校生の時、お客さんとしてライブに行ってた時はむちゃくちゃ楽しんでたんですけど、いざバンドマンになって、ステージに立ったら、全然違った風景で。最近、お客さんの顔も見えるようになってきて、「高校生の時に見ていたあの人たちは、こんな景色を見てたんだ」と思って、ちょっと感慨深い気持ちもありますし。自分がそうだったように、「楽しみたい」っていうお客さんの気持ちも分かるので。いまはもっと、お客さんが楽しめるような曲を書いていきたいなと思っています。コロナ禍では“ネットで勝てる曲”に焦点を置いて、曲を作っていたんですが、ライブシーンが盛り上がってるいま、お客さんの心にしっかり残るような、ライブでも勝てる曲を作っていきたいと思っています。

トンボコープ 雪村さん

――the quiet roomはいかがですか?

菊池 僕らはコロナ前もコロナ禍もライブをし続けてきたんですが、実感として、いまの方が盛り上がってますね。僕らも一緒に歌うような曲がたくさんあるんですけど、「前より声出てるかも?」と思うことが多くて。溜まってたうっぷんを晴らすようにお客さんもすごく楽しんでくれてて、僕らもすごく楽しくライブが出来てるし、いつもより多めに煽っちゃったりしていて(笑)。やっぱり、お客さんが楽しんでくれるのが一番嬉しいので。ロックバンドのシーンが以前に増して、盛り上がってるのは感じますね。

――コロナ禍でお客さんがずっと我慢していたというのもありますけど、規制のある中でも試行錯誤をしながらライブを続けて、バンドがたくましくなったというのもあるんじゃないですか?

菊池 確かにそうですね。僕ら、ライブ禁止だった期間以外は、1回も止まらずにライブを続けてきて。メンタルはかなり強くなりましたね。前は声が出せない状態で盛り上げなきゃいけなかったんですが、いまは声も出せるようになったので、2倍盛り上がってるというか。だからいまライブやってて、すごく楽しいです。

大学時代、コピバンをやっていたくらい好きでした。

――それと先程、雪村さんから“ネットで勝てる曲”というワードが出ましたけど、やっぱり令和のバンドの特徴として、SNSを有効利用しているってところがあると思うんです。コロナ禍でも自分たちの曲を届ける際の必然性もあって、SNSを使っての楽曲提供がこの2~3年で加速度的に進化したと思うんですが?

雪村 僕らはめちゃくちゃ大事にしてて、曲を作る時も歌いだしに一番フックになるところを持ってくるとか。サブスクで初めて聴いてくれる人が最後まで聴いてくれるように、曲を3分台で収めるとか。そういう工夫はすごくしてますね。

――そういったルールというか、聴いてもらうための工夫をするのって、ロックじゃないなとも思うけど。例えば、アニメのOPテーマに使用される曲は89秒で収めるとか、ルールがあるからこそ生まれるものもあると思うんですが。

雪村 曲を短くする分、内容がギュッと凝縮されるので。その部分での良さはあると思います。ルールに則ってというよりは、伝えたいものをなるべくまとめてっていう感じで。3分台を越えちゃったら越えちゃったで、しょうがないなくらいの考え方ですね。

――トンボコープは「Now is the best」が65万回再生を記録しています。

「Now is the best」トンボコープ

雪村 それはTikTokの効果が大きくて、初めて見る人も見てくれるように、字幕の入れ方とかめっちゃ研究しました。動画の編集や投稿などはそらサンダー(Gt)が行なっています。

豊田 画面いっぱいに言葉がボンボン出てきて、カッコいいよね。

雪村 みんなに聴いてもらいたい曲を作ったし、色んな人に届けたいので。たくさんの人に届けるための工夫はすごくしています。

豊田 僕らは曲作りに関しては、“残るメロディ”をすごく意識していて。例えば、「運命の人」だったら、サビの頭に<運命の人>って、曲タイトルになってる一番分かりやすい言葉を持ってきたら、みんなの頭に残るだろうと思ったり。

「運命の人」パーカーズ

――実際、「運命の人」はYouTubeで64万回再生を記録しています。

豊田 僕らもTikTokとか使って、色んな人に聴いてもらおうという努力をして、結果に繋がったと思うので。曲はもちろん、SNSの使い方も大事だなと思って活動してます。

――the quiet roomはSNSの活用いかがですか?

菊池 あんまり考えないようにしてます。TikTokとかが流行り始める前に、TwitterとかInstagramをすごい頑張ってた時期があったんですが、疲れましたね(笑)。やっぱり「ライブシーンで生き残れるバンドになりたい」って意識がすごいあるので、「ライブがカッコ良くないと!」というのはずっとあって。全然、SNSを否定するわけじゃなくて、TikTokとかでたくさん広まるように努力することもすごく大事だと思うし。うちのベースが映像編集出来るので、TikTokを更新してくれてたりはするんですけど。僕はソングライターなので、あまりネットを意識しすぎないで、やりたいことをやって、良いライブをして、そういうものも後からついて来たら良いなくらいの考え方でいるようにしています。

――the quiet roomは7年くらい前に出した、「instant girl」のMVが59万回再生していて。バンドを知って興味を持ってくれた人に見てもらうという、すごく真っ当な使い方をしていると思うんですが。知らない人に届けるためのツールとして、SNSや動画サイトってすごく有効ですよね。

「instant girl」the quiet room

菊池 そうですね。僕らは、いま逆を行ってて。ネットで知ってもらって、足を運んでくれるのも嬉しいんですけど。ライブハウスで死ぬほどライブやって、口コミで広めてもらうことが最終的に根強く残ると思っているんです。それはコロナ禍でやってきた中で実感したことでもあったんですが、現場で好きになってもらうのが一番響いてる感じがあったし、僕はそれが一番嬉しかった。対バンを見に来た人が、the quiet roomを知ってくれて、物販買って帰ってくれるとか。そういうのに一番体温を感じるというか、ちゃんと音楽を手渡し出来てる感覚があったので。それを地道にやっていって、最終的にお客さんがSNS等で口コミを広めてくれたら最高だなって思ってます。それこそ、SUPER BEAVERとか、口コミで広まっていったバンドだと思うので。そういう先輩を見てると、僕らもそうなりたいなと思います。

――そこに加えて、TikTokでバズったら最高ですけどね。

菊池 もちろん!(笑)もちろん、それはあるんですけど。一番重要なのが、生で伝えるってことで。SNSも頑張りたいと思ってます。

――the quiet roomは活動歴も長いし、知名度もあるんで。トンボコープとパーカーズは、前段階として、まずは存在や楽曲を知ってもらうためのSNSの有効利用もすごく効果的だと思うし。何よりも自分たちのことを好きになってもらうために、良い曲をやること、良いライブをやるってことが、当たり前としてありますよね?

雪村 そうですね。せっかく知ってもらって、ライブに来てもらっても、「ライブ下手だな」とか思われるのはイヤなので。そういう部分では、やっぱりコロナ前からずっと活動してるバンドは、ライブもすごく上手いなと思って、参考にさせてもらってます!

菊池 いやいや、2バンドともすごく上手だなと思って見てましたよ。パーカーズもテレビ収録で一緒になったことがあって、テレビで演奏を観たんですけど、「上手だな」と思って。その後、挨拶する機会があって、ライブを観させてもらったんですけど、「俺らも頑張らなきゃな」って刺激を受けましたね。

豊田 ありがとうございます! えっと、僕も気持ちを伝えて良いですか? 僕は「Fressy」で、the quiet roomを知って。実は大学時代、コピバンをやっていたくらい、the quiet roomが好きで……。

菊池 え、そうなの!?

豊田 「パレードは終わりさ」が入ってる、アルバム『White』もタワレコに買いに行って。ライブも行かせていただいてて、めっちゃ今日嬉しいんです。

菊池 そうだったんだ、嬉しいなぁ!

――本人を目の前にして言うのも照れくさいと思いますが、the quiet roomのどこに惹かれました?

豊田 菊池さんのメロディと声ですね。もちろん、楽曲もポップでキュートで「すごい耳に残る曲たちだなぁ、いいなぁ」と思いながら聴いてます。

――じゃあ、いまバンドをやってる中でも、the quiet roomがどこか体内に入っている?

豊田 入ってます、とても影響受けてます。「パレードは終わりさ」など、跳ねる曲じゃないですか? パーカーズって、跳ねる曲が結構あって、強く影響受けてます。

菊池 そうなんだ。今日、2バンドの曲を聴きながら来たんですけど、ちょっと思いました(笑)。「影響を受けてる音楽とか、一緒なのかな?」と思いながら聴いていたって話で、まさか、自分たちがルーツだとは思わなかったです。2バンドとも、一緒にライブやったら楽しいだろうなと思う曲がたくさんあったし、一緒にやったら、良い化学反応が起きるだろうなと思いました。

令和バンドの特徴

――そして先ほど、令和のバンドの特徴として、SNSを効果的に使ってるというのが、ひとつ出ましたが。他に平成のバンドとの違いや、令和のバンドの特徴ってありますか?

菊池 まず、平成のバンドより上手ですね。自分らが20代前半だった頃と比べても、いまの若いバンドの方が上手だと思います。だからこれ以上、練習しないで欲しいです(笑)。

――あはは。渦中にいるパーカーズやトンボコープは、令和のバンドの特徴を感じることってありますか?

豊田 界隈の横の繋がりが強いというか。「このアーティスト、似てるな」って思うと実際、そこが仲良かったりすることが多いですね。SNSのストーリーズとかで、メンションされてたりして、「やっぱり仲良いんだ」と思ったり。

雪村 あと最近の傾向としては、短い曲が平成より増えたなというのは、いちリスナーとして思いますね。やっぱりSNSやサブスクの普及だったり。みんなが使ってる主なサービスの変化が、音楽にも影響をもたらしてるんだなって思います。

菊池 たまに衝動的に、長い曲を作りたくなることもありますけどね。僕ら、「知りたい/知らない」ってシングルを出したんですけど、「知りたい」は令和の音楽シーンを意識して、ちょうど3分くらいなんですけど。「知らない」はそれを無視して、6分くらいあって。なんか、やりたくなっちゃったんです(笑)。そういうやりたくなった時は我慢しないようにしてて、その曲を一番良い状態にしてあげるのが良いのかな? と思っていて。

雪村 自分も長い曲は好きなんで。そういう曲も作っていきたいですし、そういう曲も聴いてもらえる時代になったらいいなと、個人的には思っています。

豊田 僕も菊池さんと一緒で、作る時は我慢しないようにしていて。あまり意識してなかったんですけど、作り終わった時、「あ、こんなに長かったんだ」みたいなことが結構あって。3~4分の曲がメインなんですけど、たまに出来上がってみると5~6分の曲になってることがあって。そこは全然意識せずに作ってましたね。

菊池 最近、音楽業界全体がそうだと思うんですけど、アルバムを作るのが大変で。アルバムって、リリースしてきた曲の集大成的な意味があったり、シングルカットの曲とは違うアルバムの曲ならではの良さというか、聴けば聴くほど味が出る曲があって。そういう色んな曲を並べて、まとめて聴く良さがあると思うんですけど。時代的に「単曲配信で勝負しよう!」って風潮があるので、アルバムってなかなか作れなくて。もっと売れて、アルバムを作らせてもらえるようになりたいと思っています。

――なるほど、すごく参考になる話でした。では最後に、『歌舞伎町 MUSIC CHRONICLE』への意気込みを聞かせて下さい!

豊田 今日、対談させていただいた2組のライブは絶対に見たいと思いますし。いろんな刺激をもらって、自分らのライブに落とし込めたら良いなとも、もちろん思います。僕らは“ハッピー”をモットーにライブをしているんですけど。当日はハッピー満点のライブを届けて、来てくれた人がハッピーになれる一日に出来れば良いなと思います。

雪村 すごいビッグなバンドも多くて、憧れの人たちも多いので。そういうバンドと同じ舞台に立てるのは、すごく貴重な経験だと思っています。自分たちはまだまだ成長過程だと思うので、大事な階段の一段にしたいし、悔いのない一日にしたいと思います。

菊池 『歌舞伎町 MUSIC CHRONICLE』もそうだったんですけど、最近the quiet roomがイベントの第一弾で発表されることが多くて。それって、最初に誘ってもらったってことだし、イベントに必要とされてるってことだと思ってます。このイベントに欠かせない存在になれれば良いなと思います。来年以降もこのイベントが続いて、呼び続けてもらえるように、悔いのない演奏をしたいと思います。だいぶ先輩の方になっちゃってるので、声が裏返ったりしないように頑張ります!(笑)。

イベント情報

イベント:歌舞伎町 MUSIC CHRONICLE 2023

開催日 :2023年8月10日(木)

開場  :13:00

開演  :13:30

会場  :新宿LOFT HALL / 新宿LOFT BAR / 新宿MARZ / 新宿Marble

チケット:前売り 4,900円 / 当日 5,400円

※ドリンク代別600円

【オンライン】e+

【店頭販売】新宿LOFT・新宿MARZ・新宿Marbleにて。

主催/企画/制作:歌舞伎町 MUSIC CHRONICLE 制作委員会

協力   :新宿LOFT / 新宿MARZ / 新宿Mable

お問合せ :kabuki.music.chronicle@gmail.com

URL    :Twitter

text:フジジュン

photo:MAYUMI

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