新・歌舞伎町ガイド

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音楽、神輿、お笑い、映画……歌舞伎町カルチャー全てを詰め込んだ「KABUKICHO SPECIAL STAGE」

DATE : 2023.04.17

2023年4月14日、ついに開業した東急歌舞伎町タワー。オープンを記念して「KABUKICHO BLUE FESTIBAL」が開催されており、「歌舞伎町が、”好き”で染まる。」というキャッチコピーのもと、街一帯が青色に包まれている。

そんななか、4月15、16日の二日間は東急歌舞伎町タワー東側に設置された屋外ステージ「KABUKICHO TOWER STAGE」と「シネシティ広場」を活用し、音楽や映画など、歌舞伎町に関連するさまざまなコンテンツが一堂に会する「KABUKICHO SPECIAL STAGE」が行われた。

豪雨に負けない祝祭のスタート

一日目はあいにくの大雨。それにもかかわらず、東急歌舞伎町タワーには大勢の人が訪れている。13:00にMCの名越涼が登場し、「KABUKICHO BLUE FESTIVALにお越しいただきありがとうございます!」と感謝を述べると、レインコートを着込んだオーディエンスから拍手が起こった。

MASH UP! KABUKICHO SPECIAL LIVE

最初のプログラムは『MASH UP! KABUKICHO SPECIAL LIVE』。新宿に密着したWebメディア「MASH UP! KABUKICHO」と、歌舞伎町周辺のライブハウスやサーキットイベントが推薦する3組のアーティストによるステージだ。

ギターを手に登場したのはUCARY&THE VALENTINE。丁寧に紡がれるギターフレーズとフォーキーなメロディ、透明感のある歌声が雨模様にとてもよく似合う。ブルーハーツ「青空」のカバーも織り交ぜながら、街の喧騒を洗い流すようなパフォーマンスを披露。新宿でライブがあった日は、歌舞伎町のバッティングセンターに寄って120kmの速球を打ち返すという意外な一面もあるそうだ。

続いては一転、極彩色の衣装に身を包んだAppare!が飛び出してきた。歌舞伎町タワー2Fの「新宿カブキ hall~歌舞伎町横丁」や3Fの「namco TOKYO」のネオンサインと相まって、「どこにもないけど、みんなイメージのなかにあるトーキョー」が目の前に現れる。海外からの観光客も足を止め、「Great!」と喜んでいた。

3組目はボーカルももとアコーディオン小春による姉妹ユニット、チャラン・ポ・ランタン。新宿駅西口で大道芸パフォーマンスをしたり、ゴールデン街で日替わりママをやったり、何かと新宿に縁が深い二人。ももが「イェー! 全然天気良くない!」と叫びながら、フジテレビ『ぽかぽか』で使われている同名のテーマソングからスタート。圧倒的な歌力と超絶アコーディオンでぐいぐいオーディエンスをひっぱり、拍手喝采を浴びていた。

歌舞伎町DEよしもと

15:00からは『歌舞伎町DEよしもと』。実は本社が歌舞伎町からすぐの場所にあり、新宿とよしもと芸人は縁が深い。

歌舞伎町のホストクラブで働いていたというピスタチオ伊地知がMCを務め、ひょっこりはん、スカチャン、大西ライオンが「BLUE FESTIVAL」にちなみ青を取り入れた衣装で登場。雨にも負けずひょっこりはんは「ナイスひょっこり」を繰り出し、スカチャンはテレビでもおなじみの細かくて伝わらないモノマネ「大技を出しそうで絶対出さないシブがき隊」を披露。大西ライオンはひたすらいい声で劇団四季のライオンキングなどの曲を歌いまくった。

トークコーナーでは、みんなが歌舞伎町でアルバイトした経験を語るなか、ひょっこりはんは「あそこのくら寿司めっちゃ行きます」というエピソードのみで対抗する一幕も。

創価ルネサンスバンガード

続いては創価ルネサンスバンガードによるマーチングパフォーマンス。天候のためパレードは中止になってしまったが、ステージに約100名のメンバーが所狭しと立ち並ぶ様子は実に壮観。ホーンとパーカッションによる大迫力の演奏とエリートライフルとフラッグの精度の高いパフォーマンスに、雨のなか集まった観衆も大喜びだった。

KABUKICHO CINEMA NIGHT

この日の最後は『KABUKICHO CINEMA NIGHT』。事前にSNSで行われた「#映画がつないでくれた」キャンペーン で投稿されたメッセージのなかから、歌舞伎町でみんなで観てつながるにふさわしい映画を選定し、上映するというもの。映画好きで有名なフリーアナウンサーの笠井信輔がゲストMCとして登壇し、このキャンペーンに寄せられたメッセージを読み上げた。『グレムリン』や『E.T.』など、東急歌舞伎町タワーの場所に以前あった新宿ミラノ座に縁の深い作品に関する投稿が多く、あらためて歌舞伎町と映画の深い関係が伺うことができた。

上映作品に選ばれたのはジュゼッペ・トルナトーレ監督の『ニュー・シネマ・パラダイス』。笠井は「『映画についての映画』の傑作、エンニオ・モリコーネの音楽も最高」とし、「みなさん、この雨のなかで観るんですよね? 真の映画ファンですよ! この映画のなかにも野外上映のシーンがあるので、そこにも注目してください。歌舞伎町もシチリアも、映画で繋がっているんです」と語り、貴重な映画体験に花を添えた。