世界屈指の多様性を誇る繁華街・新宿歌舞伎町。ゆえに魅力も“人それぞれ”であるこの街のお薦めスポットを、たくさんの方々のアンケートを通して、紹介していくのが本連載だ。
歌舞伎町エリアで働く人々から、俳優、ミュージシャン、作家、映画監督ら著名人まで、幅広く聞いていく。
歌舞伎町エリアで働く人々から、俳優、ミュージシャン、作家、映画監督ら著名人まで、幅広く聞いていく。
カフェアルル
1978年創業の喫茶店。もともと漫画喫茶だったという小さくて居心地の良い空間にはジャズが流れ、画廊としても機能している。5年前に亡くなった初代看板猫「五右衛門」に始まり、現・看板猫の「次郎長」と「石松」の存在も、この店が長年愛されている秘訣だ。ケチャップ味のナポリタンやオムライスなど、昔ながらの”喫茶店の味”も満喫できる。
推薦人:
難波里奈さん(東京喫茶店研究所二代目所長)
「新宿で待ち合わせするときは、ここに来ます。住み込みの正社員である、「次部長」と「石松」という二匹の猫がいて、気まぐれに出迎えてくれるんです。明るいマスターが「はい〜ニャポリタン」と運んできてくれるナポリタンや、「作るのが大変だから、あまり頼まないでほしい(笑)」というインドオムラが、人気メニュー。何か注文すると、必ずバナナとジャイアントコーン+@がサービスされるのも特徴です。店内には、マンガや写真集がたくさん置かれていて、1人で行っても退屈せずに過ごすことができます。」
難波里奈さんお薦めメニュー:
瓶のコーラ/430円(税込)
「普段は甘い炭酸ジュースを飲まないのですが、瓶のコーラは懐かしさと珍しさからついつい頼んでしまいます。」
難波里奈さんにとって、歌舞伎町って?
「立ち寄る回数は少ないですが、歩くとどこかドキドキする街です。人もお店も千差万別で、小さな”世界”のように感じます。この街は本当の自分でいることもできるし、自分を演じることもできる。真実かそうでないかは、本人しか知らなくても良いのかもしれない……と思えるような魅力がありますね。」
ほかにもあるぞ! 難波里奈さんお薦めスポット
①名曲・珈琲 らんぶる(喫茶店)
席数200を有する地下巨大喫茶。街の喧騒が嘘のような非日常空間です。
text:平井莉生(FIUME)、川端うの(FIUME)
photo:工藤瑠入