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東急歌舞伎町タワー「Wine Wall KABUKICHO by BONLUMIERE」で珍しい日本ワインを嗜もう

歌舞伎町

食べる
東急歌舞伎町タワー
DATE : 2024.12.20
2024年9月にリニューアルオープンした「Wine Wall KABUKICHO by BON LUMIERE」。北海道のプレミアムフードを提供していた「BON LUMIERE VIVA HOKKAIDO PROJECT」が、壁一面に100~150本のワインボトルが並ぶスタイリッシュなワイン屋台へと進化。山梨県産を中心に厳選された銘柄と名物料理が楽しめる、洗練された新たな新店の魅力をお届けする。

「日本ワイン」の魅力発信を目指すワイン屋台

Wine Wall KABUKICHO by BON LUMIEREの場所は、歌舞伎町タワーの北側の花道通り沿い。これまではカフェスタンド&フードトラックの業態だったが、新店は17時オープンのワイン屋台となる。

「新宿から日本ワインの魅力を発信したい」という想いを背景に、国産ブドウのみを使用した上品で繊細な日本ワインを提供。その特徴は、優美な香りや四季を映した味わいだけでなく、和食との絶妙な相性にもある。

価格はグラスワイン1杯30~50ccで550円からが目安(後述の「お任せ」やセットではない場合)。ボトルには1本の値段も書いてあり、その金額で飲むこともできる

また、日本ワインならではの魅力として、造り手との距離の近さも挙げられる。他国に比べて、日本のワイナリーは訪問しやすく、圃場(ほじょう。畑のこと)やワイナリーの見学も歓迎してくれるところが多い。

日本ワインの二大産地である山梨と長野。両県へのアクセス拠点となる新宿駅を擁する地の利を活かし、日本ワインの魅力を発信するべく誕生したのがWine Wall KABUKICHO by BON LUMIEREだ。

同店では、ワインソムリエの資格を持つオーナーが全国の醸造家から厳選した自慢のワインを取り揃えている。ワイナリー数が日本一の山梨産を中心に、常時100~150銘柄をラインナップ。手軽なサイズで提供してもらえるため、飲み比べをしながら好きな産地や品種の一本を探すことができる。

なお、日本ワインの造り手は小規模のクラフトブリュワーが多く、その意向が味に反映されやすいことも特徴だ。その結果、個性豊かで希少性の高いワインが生まれる。同店では、そんな多様性あふれる日本ワインの魅力を、都会の真ん中で手軽に体験することができるのだ。

フードペアリングで発見する、ワインの新しい世界

Wine Wall KABUKICHO by BON LUMIEREのフードメニューは、ほぼすべてが串料理。その理由は、カトラリーを使わず手軽に食べられるため、スタンディングスタイルでも快適に楽しめること。また、箸使いに慣れない外国人観光客への配慮も兼ねた工夫だ。

さらに、串料理の内容は日本ワインとの相性を第一に考えて選ばれているのも特徴だ。メニューは基本的に2タイプ。「お任せ」(1杯330円、1串209円)は、1杯約30ccのワインと、それに合わせた串料理を、ストップの声がけまで提供し続ける形式。一方、「本日のオススメ日本ワイン2種+ペアリング串料理3種」(2,200円)は、1杯70ccのワイン2種と、それぞれにマッチする串料理3種がセットになった、お任せペアリングメニューだ。どちらも、日本ワインと串料理の絶妙な組み合わせを楽しむことができる。

サクッと軽やか。ワインが進む串料理

左から、ささみ、白身魚、豚肉、アスパラガス、ナス。お任せの場合、各1本209円

ここからは、お任せのペアリングメニューで提供されるワインに合うよう計算された串焼きを紹介しよう。串揚げ、串焼き、ピンチョスなど20種類近くの串料理がラインナップ。たとえば串揚げの場合はささみ、白身魚、アスパラガスには白ワインが、豚肉とナスには赤ワインがマッチするという。

お任せの一例。串仕様のカプレーゼやナッツといったフィンガーフードもお通しとしてセットに含まれる

さらに、串揚げに添えられるソースも多彩だ。カツソースやアンデス岩塩、マレーシアソース(スイートチリ風の甘辛い味)、八丁味噌ソースなど全6種類が用意されており、それぞれのソースがワインとのペアリングに新たなアクセントを加える。

自分の好みが見つかる。多彩な日本ワイン

続いて、日本ワインの魅力に触れる入り口としておすすめの銘柄を2つご紹介しよう。

白ワインは「シャトージュン 甲州 樽熟成」、赤ワインは「まるき葡萄酒 ラフィーユ 樽ベーリーA」

白ワインの「シャトージュン 甲州 樽熟成」は、アパレルメーカーでもある「JUN GROUP」が手掛けるワイナリーの美酒。やや辛口で、フレンチオークで約10カ月熟成させたことによる華やかなバニラ香や、余韻の甘やかなニュアンスが絶妙だ。オーナーによると、やわらかい口あたりが特徴で、特に日本酒やウイスキーを飲み慣れている人に好んでもらえそうだという。

「まるき葡萄酒 ラフィーユ 樽ベーリーA」は、現存する日本最古のワイナリーと呼ばれる老舗のミディアムボディタイプ。滑らかなタンニン(渋味)と凝縮感あふれる果実味、7カ月間熟成させた米仏オーク樽由来の、トースト香のハーモニーが至福のひとときを感じさせる。甘みと酸味とのバランスもよく、ワイン初心者に飲みやすく仕上がっている。

自分では選ばないようなワインの銘柄と出会えるのはお任せならでは。また、ワインのフードペアリングは自由度が高く、その醍醐味も楽しんでほしい。

初心者から愛好家まで。誰もが楽しめるワイン体験

ワインに難解なイメージを抱いている人も、Wine Wall KABUKICHO by BON LUMIEREならその印象が一変するはずだ。扉のないオープンな構造は、入店へのハードルをぐっと下げ、立ち寄りやすい雰囲気を演出。スタッフに好みの味を伝えるだけで、ペアリングを重視したおすすめの1本を気軽に提案してくれる。

その上、希少な銘柄を豊富に取り揃えているため、初心者からワイン愛好家まで幅広く楽しめるのも魅力。スタッフとの会話を通じて、日本ワインの奥深さや新たな一面に気付かされるかもしれない。

肩肘張らずに楽しめるカジュアルな雰囲気の中、特別な1本との出会いをぜひ体験してほしい。Wine Wall KABUKICHO by BON LUMIEREで、日本ワインの親しみやすさと奥深さを再発見してみてはいかがだろうか。

※価格は税込表記

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文:中山秀明
写真:坂本美穂子

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